“競技派”アマチュア女性はやっぱりツアーボールがお好き?
千葉県の紫カントリークラブあやめコースで開催された「企業対抗レディスゴルフトーナメント」の予選会。各企業を代表する実力派アマチュア女性ゴルファーがダブルス形式で競う熱戦の舞台だ。

「企業対抗レディスゴルフトーナメント2026」関東A予選の会場、紫CCあやめコースにて取材。中部、関西、九州でも予選が行われ、10月の六甲国際GC(西コース)が決勝の舞台だ(撮影/姉﨑正)
一般的なアベレージゴルファーや女性ゴルファーのギア選びにおいて、「ツアーボールはヘッドスピードが速いプロや上級者向けのもので、ヘッドスピードが遅いゴルファーが使ってもその性能を発揮できないのではないか」という先入観がいまだに存在している。しかし、会場のティーイングエリアや練習グリーンで選手たちの使用ギアを観察してみると、ツアーボールが大多数を占め、なかでもテーラーメイドの「TP5」や「TP5x」、さらにはアライメント機能(ビジュアルテクノロジー)を搭載したモデルを愛用する選手たちの姿が予想以上に多く見受けられた。

テーラーメイド独自の「ビジュアルテクノロジー」が搭載されたボールを使う参加者が多数(撮影/姉﨑正)
彼女たちのヘッドスピードは、一般的な女性ゴルファーと同等かやや速い程度の30m/s台が中心だ。決して男性ハードヒッターのようなパワーがあるわけではない彼女たちが、実戦でテーラーメイドのボールを選ぶ理由はどこにあるのか。大会に出場した選手たちに、現在使用中のモデルやその理由、打感やスピン性能に対する生の評価を聞いた。
競技派女性ゴルファーが語る「私がテーラーメイドを選ぶ理由」
【守田容子さん(使用モデル:TP5x Pix)】

守田容子さん
(撮影/姉﨑正)
「パターのタッチが合うこと、イメージ通りに転がってくれることがボール選びで一番重要です。あとはTP5xはスピンがかかりすぎず、適度なスピン量でコントロールしやすいのが魅力ですね。アライメント付きのボールも使っています。冬場はより軟らかい打感のTP5に替えています」
【神谷直子さん(使用モデル:TP5 ストライプ)】

神谷直子さん
(撮影/姉﨑正)
「ドライバーをテーラーメイドに変更したタイミングで使い始めました。はっきりと線(アライメント)が入っているので、ターゲットに合わせやすいところが一番のお気に入りです。ティーショットでもパッティングでも構えやすいですし、打感が硬すぎないところも好きです」
【宮城愛実さん(使用モデル:TP5 イエロー)】

宮城愛実さん
(撮影/姉﨑正)
「家族が使っているボールが家に置いてあって、それをたまたま使ったのが始まりです。グリーン周りなどでスピンがしっかり利いてくれる感じがあります。でも、利きすぎてしまうこともなく、本当にちょうどいいスピン量なんです」
【林香織さん(使用モデル:TP5 ストライプ)】

林香織さん
(撮影/姉﨑正)
「もともとテーラーメイドが好きで、ドライバーに合わせたほうが相性がいいはずだと思って替えて、その飛びに満足しています。ヘッドスピードが速くないのでアプローチのスピン不足に悩んでいましたが、TP5にしたらアプローチでしっかりとスピンが入って止まってくれるので満足しています」
ツアープロ・江澤亜弥が2026年最新「TP5/TP5x」を徹底試打
アマチュア女性たちの声からは、テーラーメイドのボールがヘッドスピード30m/s台のプレーヤーにとっても、飛距離、スピン、パッティングのあらゆる面で大きな武器になっているようだ。では、プロの目から見て最新モデルはどう進化しているのか。ジュニア時代からテーラーメイドのボールを愛用している江澤亜弥プロに、2026年発売の最新「TP5」および「TP5x」を弾道測定器を用いて試打してもらった。

江澤亜弥:ゴルフの名門、埼玉栄高校出身。同校では2011年に団体優勝を果たす。2013年にプロテスト合格。ジュニア時代からテーラーメイドのボールを使い続けている(撮影/小林司)
「実は最新モデルを打つのは初めて」という江澤プロは、ドライバーからパターに至るまでその進化を明確に感じ取った。

「TP5」は2000回転前半のスピン量でキャリーが安定。コントロールもしやすいという(撮影/小林司)
まずドライバーに関しては、「『TP5』はスピン量が2000rpm前半でキャリーが安定していて、適度な食いつき感があってフェードやドローの打ち分けがしやすいです。予想通りの球が出るのでコントロールしやすく、クラブスピードが42〜43m/sくらいの人にどんぴしゃですね。一方で『TP5x』は、私が打つとスピンが2000rpm未満まで下がり、フェース下部に当たってもスピンが抑えられます。低スピンでランが出やすいので、ランも含めてもっと飛ばしたい人や、スピンが多くて吹き上がってしまう人に向いています」と、両者の特性の違いを指摘する。
【ドライバー・TP5】
・キャリー:218.0Y
・トータル:247.6Y
・クラブスピード:40.4m/s
・ボールスピード:60.2m/s
・スピン量:2271rpm
・最高到達点:24.9Y
【ドライバー・TP5x】
・キャリー:218.1Y
・トータル:249.3Y
・クラブスピード:40.5m/s
・ボールスピード:60.5m/s
・スピン量:1918rpm
・最高到達点:25.3Y
(Trackman ioで計測。5球以上打ったうちナイスショット3球の平均。以下同)

「『TP5』も飛ぶけど、『TP5x』はめっちゃ飛びます!」と江澤プロ(撮影/小林司)
続く7番アイアンのフルショットでは、飛距離性能の向上が際立った。「『TP5』は落ち着いた打音と軟らかい打感はそのままに、以前のモデルよりも初速が出て飛距離が伸びていて確実に進化を感じます。『TP5x』はやや弾くような高い音が加わり『TP5』よりさらに飛びます。スピン量が適度に抑えられるので、パワーがあってスピンでギュンと戻ってきてしまうパワーヒッターには、曲がりも減るので『TP5x』がぴったりだと思います」と、アイアンにおける着実な性能の進化を評価した。
【7番アイアン・TP5】
・キャリー:146.0Y
・トータル:153.6Y
・クラブスピード:32.0m/s
・ボールスピード:46.8m/s
・スピン量:5191rpm
・最高到達点:25.9Y
【7番アイアン・TP5x】
・キャリー:147.7Y
・トータル:155.7Y
・クラブスピード:32.6m/s
・ボールスピード:47.5m/s
・スピン量:4922rpm
・最高到達点:26.2Y

「TP5x」はアプローチで下をくぐるようなインパクトになっても、前に飛んでくれる安心感がある(撮影/小林司)
スコアメイクの要となるウェッジでのフルショットやショートアプローチ(30Y)について聞くと、「『TP5』は程よい食いつき感で球を押せるので、スピンがしっかり入ります。自分のイメージ通りの高さとスピードで飛んで、軟らかい打感でコントロールしやすいですね。『TP5』特有の適度な“ぐっ”と食いつく感じが気に入っています。対して『TP5x』は“カツッ”というやや高めの音がして少し弾く打感ですが、アプローチで下を潜って『抜けちゃう(押せていない)』ミスをした時でも、球離れが早い分ポンと前に行ってくれるので、大きくショートするミスが減る安心感があります。スピン量自体はほとんど変わりません」と、それぞれの強みを語った。
【58度ウェッジ・TP5】
・キャリー:75.3Y
・トータル:77.7Y
・クラブスピード:30.9m/s
・ボールスピード:30.8m/s
・スピン量:9477rpm
・最高到達点:18.6Y
【58度ウェッジ・TP5x】
・キャリー:77.2Y
・トータル:78.9Y
・クラブスピード:31.0m/s
・ボールスピード:30.9m/s
・スピン量:9278rpm
・最高到達点:17.7Y
最後にパッティングのフィーリングについては、「『TP5』は低めの打音でフェースに食いつく感じがあり、繊細なタッチを出す感覚派に合います。『TP5x』は打音が高めで初速も速く感じるので、球の伸びを重視したい人や、打ちきれずにショートしやすい人に合います」と総括。自身のプレースタイルや課題に合わせて最適なボールを選ぶことの重要性を説いてくれた。
最新「TP5/TP5x」を進化させた技術「マイクロコーティング」
こうしたアマチュア女性の評価や、江澤プロが実感した性能の進化を根底で支えているのが、2026年モデルに採用された革新技術「マイクロコーティング」である。

ウレタンカバーのさらに外側のクリアコートが均一な厚みで塗布されることで、ディンプルが設計通りに機能する(イメージ図)
ウレタンカバーの外に塗布する従来のクリアコートでは、塗料の重みや吹き付け方法によって、どうしてもボール表面にあるディンプルの「底」の部分に塗料が溜まってしまうという見えない問題が存在していた。しかし新開発のマイクロコーティングは、ディンプルの上部から底に至るまですべて均一な厚みで塗布することを可能にした。

テーラーメイド史上最高の空力性能を発揮する「TP5」シリーズ(撮影/三木崇徳)
これにより、ディンプル本来の形状が維持され、設計上の空力性能を100%引き出すことに成功している。無駄な吹き上がりを抑えることで最高到達点が約3ヤード低くなり、風に負けずキャリー飛距離が明確にアップ。さらに着弾位置の縦横のバラつきも15%改善されるなど、ショットの精度と安定性が飛躍的に向上した。この技術により、最新モデルは「TP5」シリーズ本来のソフトな打感を維持したまま、より効率よく飛ぶボールへと昇華しているのだ。

「最新の『TP5/TP5x』はさらに“飛んで止まる”ようになりました」。テーラーメイドのボールを使い続ける江澤プロもその進化を実感(撮影/小林司)
そして何より他とは違う「5層構造」であることが、飛距離か、スピンかという単純な二元論ではなく、高い飛距離性能とコントロール(スピン)性能を高次元で両立することを可能にしている。
「TP5/TP5x」。トッププロや一部の上級者だけでなく、ヘッドスピードが40m/sに満たない女性ゴルファーのスコアアップにも直結する、すべてのゴルファーにとって頼もしいボールだ。

取材協力/54 GOLF RANGE
JR田町駅から徒歩5分、地下鉄三田駅から徒歩7分。Trackman iO完備の3打席を有するインドア施設。ツアープロによるレッスンが充実
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