
TOTOジャパンクラシック出場が決まった渋野日向子。今週は国内ツアーの住友生命Vitalityレディス 東海クラシックに出場する
いったいどういうことかを解説します。米女子ツアーは残り9試合。そのうち4試合が「TOTOジャパンクラシック」を含むアジアシリーズ(上海、韓国、マレーシア、日本)で、出場枠がポイント上位者に限定されています。そして、残り5試合のうち1試合がポイントランク60位以内だけが出場可能な最終戦「CMEグループ ツアー選手権」です。現在ポイントランク92位の渋野選手は、アジアシリーズのうち出場枠が限定される3試合や最終戦への直接出場は厳しい状況ですが、日米共催で予選落ちのない「TOTOジャパンクラシック」への出場権を得られたことは極めて大きな意味を持ちます。
現時点での渋野選手のポイントランクは92位。米女子ツアーは、前年のポイントランクが翌年の出場優先順位に大きく影響します。出場優先度が最も高いのはポイントランク80位までの選手たちで、日本でよく「シード」と呼ばれるのはこの80位以内の枠のこと。多くの選手は80位以内に入ることを目標にシーズンを戦います。
さらにもう一つの大きな目標となるのが、60位以内に入って最終戦の「CMEグループ ツアー選手権」に出ること。なんといっても優勝賞金6億円超という超・超高額賞金大会。プロならばこの試合に出て一獲千金を狙いたいのは当然でしょう。
つまり、現時点で92位につける渋野選手にとっては、出場できる1試合1試合で確実にポイントを稼ぐ必要があります。TOTOに出られること自体が朗報ですし、「確実にポイントが獲得できる」予選落ちなしのフォーマットは非常に大きな意味を持つのです。
では、渋野日向子選手はいったいどれくらいのポイントを残りの4試合で稼ぐ必要があるのでしょうか。現在の60位は韓国のファン・ユミンで424.172ポイント。80位はイングランドのジョディ・エワート・シャドフで277.905ポイント。それに対して92位の渋野選手のポイントは221.080。80位までのポイント差は56.825。60位とのポイント差は203.092となっています。
米女子ツアーのポイントは、1位に500ポイント、2位に320ポイント、3位に230ポイントといったふうに漸減していき、10位で75ポイントが与えられます。他の選手もポイントを加算するので一概には言えませんが、1試合で“逆転”しようと思えば、60位以内は3位以内、80位以内は14位以内に入る必要があります。
ただ、ここで昨年の60位、80位のポイントを調べてみると、60位のポイントは539.628、80位のポイントは343.662です。それを思うと、80位に入るにはあと100ポイント以上は少なくとも稼ぐ必要があります。
渋野選手がトップ80に入るためには、出場可能試合で着実に予選を通過し上位で戦うことができれば到達可能です。一方でトップ60をクリアして最終戦へ進むためには、トップ10に複数回入るか、最低でも1試合で優勝争いに絡む必要があります。その中で、地の利があり予選落ちのないTOTOジャパンクラシックを戦えることは、強力な追い風となります。
もちろん、優勝を果たして一気に来季シード権と最終戦チケットの両方を手にするのが最善であることは言うまでもありません。米女子ツアーではここ4試合連続で予選落ちを喫している渋野日向子選手ですが、まずは今週、久しぶりの参戦となる国内ツアー「第57回住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で復調へのきっかけを掴んでもらいたいところです。
