
6バーディノーボギーで回り、今季4度目の好成績「66」で初日をスタートした川﨑春花(撮影/有原裕晶)
出だしのバーディと復調したショットのキレ
10番(383ヤード・パー4)からスタートした川﨑は、いきなり見せ場を作った。
「今日は、出だしからいいバーディでスタートすることができて、そこから気持ちよくずっとプレーできたかなと思います」(川﨑・以下同)
初日の試合全体の結果から難易度4位(平均スコア4.1019)とされたスタートホールでのバーディ発進が、この日のリズムを決定づけた。さらに難易度2位(平均4.2685)の12番(410ヤード・パー4)でもバーディを奪うと、15番(160ヤード・パー3)、16番(391ヤード・パー4)での連続バーディを含む4バーディ、ノーボギーで前半(インコース)を折り返す。
後半に入っても勢いは衰えず、4番(166ヤード・パー3)、8番(507ヤード・パー5)でも着実にバーディを奪取。好スコアの裏には、持ち味であるショットの復調があった。
「ショットが良くなっているので、それでチャンスにつけることができて、バーディーを取ることができました」
本人も手応えを口にする通り、精度の高いショットが次々とチャンスを演出した。
徹底したマネジメントと最難関9番での見事なパーセーブ
今季の彼女は、前半戦の「ヤマハレディースオープン葛城」で5位タイに入ったのが最高成績。中盤戦では7試合で予選落ちを喫するなど、苦しい展開を強いられていた。しかし、この日のプレーに迷いは見られなかった。明日以降の鍵について問われると、冷静な視点でコースを分析する。
「このコースは全体的に難しいイメージなので、『しっかりティーショットをフェアウェイに置く』というマネジメントが大事かなと思います」
その言葉を体現したのが、彼女にとっての最終ホールとなった9番(406ヤード・パー4)だ。この日の9番は平均スコア4.4352と全18ホール中トップの難易度を誇り、ボギーが41個、ダブルボギーも5個記録される「魔のホール」となっていた。しかし川﨑は、不調の波を乗り越えて研ぎ澄まされたマネジメントを貫き、ここをパーで凌ぎ切った。ティーショットを安全なポジションに置き、確実にグリーンを捉える堅実な試合運びが、ノーボギーという最高の結果をもたらしたのだ。
2年ぶりのツアー6勝目へ向けた平常心
今大会での初日のトップ10入りは、今季4度目となる川﨑。ツアー通算5勝を挙げている彼女だからこそ、首位発進というプレッシャーの中でも、これからどのように試合を組み立てていくべきか、その術は熟知しているはずだ。
「久しぶりの優勝も見えてきたのではないか」という問いに対しては、あえて無心を強調した。
「優勝……まだ、そんなに考えてないんですけど、しっかりと、毎ショット毎ショットに集中してプレーしていきたいなと思います」
結果を急がず、目の前の一打に全力を注ぐ。ラウンド後も「今日はショットが良かったので、この後もう少し練習して、いい状態で明日以降も臨めるようにしたいです」と語り、慢心することなく練習場へと向かう姿勢を見せた。
尾関彩美悠、阿部未悠と3名で首位を分け合う混戦模様の中、平常心を貫く川﨑春花。確かなマネジメントとキレを取り戻したショットを武器に、2年ぶりのツアー6勝目という歓喜の瞬間へ向けて、静かに闘志を燃やしている。
