全国から問い合わせが殺到するという知る人ぞ知る人気ショップ「ゴルフステージ成城」のクラブナビゲーター・吉田朋広氏が、注目の最新ギアを徹底検証・解説する企画。今回は「SRIXON ZXi RKT」の純正シャフトを2週にわたって検証します!

2年ぶりのフルモデルチェンジで登場した「ZXi RKT」シリーズ

9月12日に発売された「SRIXON ZXi RKT(ゼットエックスアイ アールケィティ)」。「RKT」は「ロケット」を意味しており、ロケットのような加速と強い高初速弾道を目指すため、構造、フェース、打球音のすべてを見直した新型ドライバーです。

「ZXi RKT」ドライバーシリーズは全部で4モデルがラインナップされています。

・ミスに強いオールラウンドモデルの「ZXi RKT DRIVER」
・低スピン・強弾道モデルの「ZXi RKT LS DRIVER」
・小ぶりのヘッドで操作性を高めた「ZXi RKT TR DRIVER」
・シリーズ最大MOIで安定性を持つ「ZXi RKT MAX DRIVER」

上記4つのヘッド性能を支えるために用意されたメーカー純正シャフトは以下の2モデルです。

・中元調子で剛性感を追求した「VENTUS TR ZXi-Ⅱ」
・中調子でクセのないフィーリングを追求した「Diamana ZXi-Ⅱ」

幅広いニーズに対応するために用意された2つの純正シャフトを、2週に分けて検証していきます。今週は「VENTUS TR ZXi-Ⅱ」を紐解いていきましょう。

フィッティングの精度を高める「インターナショナル・フレックス・コード」とは?

「VENTUS TR ZXi-Ⅱ」には、ダンロップ独自の「インターナショナル・フレックス・コード」が記載されています。

これはシャフト全体を4カ所に分割し、各部分の相対的な硬さを「0」から「9」の数値で表記したもの。部分的剛性設計による性能特性を4桁の数字で視覚化したことで、ゴルファーやスウィングタイプに合わせた精密なシャフトフィッティングが可能になります。

画像: VENTUS TR ZXi-Ⅱ

VENTUS TR ZXi-Ⅱ

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5S
シャフト重量:55.5グラム
トルク:5.8
調子:中元調子 
振動:233CPM
インターナショナルフレックスコード:4・3・3・5

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5SR
シャフト重量:54.5グラム
トルク:5.9
調子:中元調子 
インターナショナルフレックスコード:4・3・3・4
※SRフレックスは全てのヘッドで特注対応可能フレックスとなっております

「VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5」のSフレックスは、「ZXi RKT」シリーズの4モデル全てに採用されている標準的なスペックです。シャフト振動数はSフレックスとしてはやや低めの数値ですが、ワッグルした段階から純正シャフトとしてはしっかりとした剛性感を感じ取ることができます。

コードは手元側から「4・3・3・5」。手元調子らしい切り返しのタイミングの取りやすさがありつつも、手元部分の剛性を高めて切り返しのブレを抑制しているため、非常に頼もしさがあります。

中間部分は剛性が低い設計ですのでスムーズなしなりを感じられ、先端部分は手元同様に剛性が高め。シャフト先端の無駄な動きが抑えられているため、ヘッドのポジションを感じ取りやすく、力強いインパクトを作りやすい挙動です。

画像: VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5

テストヘッド「ZXi RKT(10.5度)」での弾道は、ロフト角通りの適正な打ち出し角度を美しく再現してくれます。純正シャフトらしくボールのつかまりも良好ですが、左へ巻き込むような極端なフックが出にくいのが大きな特長です。バックスピン量は20球の平均測定で「2300rpm±200rpm」と、見事な低スピン性能を示しました。

意図的にフェードボールを打つとバックスピン量はやや増えますが、これまで試打したメーカー純正の50g台Sフレックスの中ではトップクラスの低スピン性能です。手元調子らしく弾道のコントロールも容易で、コース戦略に合わせて球筋を打ち分けたいアスリートゴルファーに最適な扱いやすさがあります。

一般的なパワーとスウィングスピードを持つゴルファーにとっても、つかまり感と安定性のバランスが絶妙で、バックスピン量がしっかり抑えられるため吹け上がる心配はありません。

「VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5」のSフレックスは完成度が極めて高く、ヘッドの特性を素直に伝えてくれる基準となるシャフトです。カスタムシャフトを検討している方も、まずはこの純正シャフトを試してから不足分を補う形で選ぶのがベストでしょう。

画像: VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5、6の評価

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 5、6の評価

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6S
シャフト重量 :60グラム 
トルク:4.1
調子:中元調子
シャフト振動数:240 CPMインター
ナショナルフレックスコード:5・4・4・7

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6SR
シャフト:59グラム 
トルク:4.1 
調子:中元調子
シャフト振動数 :234CPM
インターナショナルフレックスコード:4・3・3・6

続いて60g台のモデルを検証します。

「VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6S」を実際にスウィングしてみると、手元部分の剛性はハードすぎず、切り返しで自然に間(ま)を作ることができます。中元調子らしく切り返しからスムーズにシャフトをしならせることができ、中間部も硬すぎないため心地よく振り抜くことができます。

インパクトエリアでの先端挙動は非常に穏やかで、ヘッドをブレなくインパクトへ導いてくれます。60gのシャフト重量がもたらす重厚かつ滑らかなフィーリングは、ボールがフェースに潰れ込む感触を手にしっかりと伝えてくれます。

「ZXi RKT」ドライバーは、チタンとカーボンクラウンを活用してフェースとボディに大きなたわみを生み出す新設計の4層構造「REBOUND FRAME(リバウンドフレーム)」を採用しているのが特長ですが、この打球感のやわらかさはヘッドだけでなく、シャフトの優れた効果も大きいと感じられます。

画像: VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6S

VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6S

【6Sの評価】
弾道は左右のブレが少ない直進性の高いボールで、右へ逃がさないホールド感があります。同時に操作性にも優れているため、ドローやフェードの打ち分けも容易です。バックスピン量はややドローイメージで打った20球平均で「2300rpm±200rpm」と、こちらも低スピン。アスリートゴルファーも納得の手応えとやさしさを両立した、バランスの取れた秀逸なモデルです。

【6SRの評価】
SRフレックスのコードは「4・3・3・6」と各セクションの硬度が落とされています。実際に振ってみると、Sフレックスに比べて切り返しのイメージがより滑らかで、穏やかにしなる上質なフィーリングです。しなり感はしっかりありつつもネジれは少なく、スムーズにインパクトへ向かいます。

SRフレックスを使う標準的なパワーやスウィングスピードのゴルファーが叩きにいっても、当たり負けすることはありません。シャフトの適度なしなりによってボールのつかまり感がプラスされるため、右へのミスを効果的に防いでくれます。

画像: 吉田氏によるVENTUS TR ZXi-Ⅱ 5、6の分析

吉田氏によるVENTUS TR ZXi-Ⅱ 5、6の分析

カスタムシャフトにも負けない完成度の高さ

「VENTUS TR ZXi-Ⅱ 6」は、60g台の重厚な強さの中にもしなやかさを感じられるモデルです。スリクソンを求めるアスリートゴルファーのパワーとスウィングスピードに、ワイドレンジで十分対応してくれます。

60g台を検討しているゴルファーは、まずはこの純正シャフトから試していただき、さらに球筋にプラスしたい要素があればカスタムシャフトを検討するのが良いでしょう。

実に完成度の高いメーカー純正シャフトです。ぜひ一度試してみてください!

来週は「Diamana ZXi-Ⅱ」について検証します。

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