“宝塚”と“大会”がコラボ!女性がゴルフを楽しむための仕掛け

1999年「日本女子オープン」覇者・村井真由美(左)と、2011年覇者・馬場ゆかり(右)
まずは、「Women's Golf Now ~もっと身近に、もっと楽しく~」をコンセプトに掲げた女性向けの取り組み。女性がゴルフを始める、あるいはもっと楽しむためのきっかけづくりとして、会場内には魅力的な企画が用意されていた。

ギャラリープラザに設置された特別フォトブース(上)。トークショーには抽選に当たった宝塚市民など多くのギャラリーが集まった(右下)
ゴルフ場の美しい背景とともに記念撮影ができる特別フォトブースが設置され、参加者にはオリジナルボールマーカーがプレゼントされた。今年は開催地である宝塚市との連携を深め、より地域に根差した企画となっているのが特徴で、目玉イベントとしては土曜日に「歴代優勝者×宝塚市大使~スペシャルトークショー~」を開催。1999年大会覇者の村井真由美、2011年大会覇者の馬場ゆかりに加え、元宝塚歌劇団で宝塚市大使を務める海乃美月が登壇した。

元宝塚歌劇団月組トップ娘役/宝塚市大使の海乃美月(左)と、司会進行を務めた小西綾子アナウンサー(右)
ゴルフ場に来るのは今回が初めてという海乃氏が、「何から始めればいいのかわからない」「一人で始める勇気が出ない」といったゴルフに対する悩みや不安を打ち明けると、村井プロは「最初は2~3本のクラブを用意するだけでいい。まずはスコアは気にせず“慣れること”を意識して!」、馬場プロは「ゴルファーはみんな同じ経験をしていて不安な気持ちを知っているので、優しい人ばかり。安心して頼って」とアドバイス。プロとの対話で不安が解消された海乃氏は、「早くやりたくなってきて、今そわそわしている!」と笑顔を見せた。その後はプロゴルファーと宝塚の舞台人として活躍してきた3名の緊張感や調子の整え方など、ここでしか聞けないメンタル面の話題へと移っていった。初心者のリアルな悩みに寄り添うこの内容は、「ゴルフ、気になっているけれど……」と迷える女性たちの背中を押すきっかけになったはずだ。
歩く目的ができる! 健康寿命をのばす「ごる印めぐり」

歴代優勝者のスタンプを求めて、会場を回る「ごる印めぐり」(撮影/岡沢裕行)
ゴルフ×健康をテーマに掲げる「ゴルフで健康寿命をのばそう!」プロジェクトの一環として実施されたスタンプラリー「ごる印めぐり」。広大なゴルフ場を歩くことを健康づくりにつなげようという試みで、任意の歩数測定調査も同時に行われた。
コース内の各所には歴代優勝者が描かれたスタンプが設置されており、集めた数に応じてオリジナルティーすくいや、保冷バック、ミニタオルなどがプレゼントされる。さらに、歩数測定に協力した参加者先着100名(各日)にはエコバッグも贈られた。

スタンプラリーに参加すると帯同観戦がもっと楽しくなる(撮影/岡沢裕行)
トーナメント観戦といえば、特定のホールに留まる「定点観戦」や、推しプロや注目選手と一緒にコースを回る「帯同観戦」が一般的だ。しかし、スタンプラリーを目的に歩いて回る体験は「せっかく足を運んだなら……満足度の高い観戦がしたい」、そんな思いを持ちながらも観戦には慣れていないというギャラリーにはうってつけのようで、実際にスタンプ設置場所を7カ所回ってみると、どの場所でも5組以上のギャラリーとすれ違った。
参加ギャラリーの生の声

グリーン周りでプレーを観戦するのもいいけれど、たまには回ってみるのもアリかも?
驚いたのは、年代や性別、お一人様からご夫婦まで幅広い層が参加しており、スタンプ台の前には列ができるほどの盛況ぶりだったこと。その場で生の声を聴いてみた。
●「普段は定点で観戦するが、今回は全部コンプリートするために、全ホール回るつもり。あんまり来ない妻も、御朱印めぐりが好きなのでそれと同じ感じで参加でき、歴代優勝者も知れて観戦を楽しんでいる」(50代のご夫婦)
●「ゴルフ仲間5人で参加。普段はお気に入りの選手についていくが、エコバッグがもらえるということで今回はスタンプラリーをしながら半分回った」(50~60代の男女のゴルフ仲間)
●「家が近いので初めて観戦に来てみた。気になる特定の選手はいなかったので、目標ができて回りやすい」(近所に住む女性2人組)
●「普段はハーフだけ歩き、あとは座ってご飯を食べて帰ることが多い。スタンプラリーがあるといろんな選手に会えて面白く、歩くのが苦にならない」(関西圏に住むご夫婦)

日本のツアーよりラフな印象がある海外ツアー。メジャー大会を彷彿とさせるグッズも販売されていた
国内女子ツアーの公式戦という格式の高さを漂わせる「日本女子オープン」。しかしだからこそ、写真撮影可能という試みや、女性と健康にフォーカスした取り組みを通じて、トーナメント観戦のハードルを下げ、誰もが楽しめる開かれた空間へ進化していた。ゴルフ文化を広め受け継いでいこうとする今大会の強い意志から誕生した、トップレベルの競技の緊張感とともに枠にとらわれない新しいトーナメントの形は、今後のゴルフ界をさらに盛り上げるきっかけとなるはずだ。
