高校3年「関東アマ」制覇から5年、中野麟太朗が狙う“過去の自分超え”

思い出のコースでもう一度優勝したいと語る中野
練習ラウンドでリラックスした表情を見せながらも、鋭いショットを連発していたのが、現在ポイントランキング28位につける中野麟太朗だ。
この成田ヒルズCCは、中野にとって忘れられない栄光の舞台でもある。明治大学付属中野高校の3年生だった2021年6月1日、同コースで開催された「関東アマチュアゴルフ選手権(決勝競技)」に出場し、通算11アンダーをマークして自身初となるビッグタイトルを勝ち取った。
当時の記憶を振り返り、「高校3年の時、初めて大きなタイトルを獲った思い出のコースです。池が多くて風も強いタフなコースですが、ティーショットにはかなり自信を持って打てる雰囲気があって、またこの舞台で戦えるのは純粋に嬉しいですね」と白い歯を見せた。
ツアー競技としてのセッティングに対しては、「10番のティーグラウンドが変わっていたり、パー5がパー4に設定されているホールがあったり、総距離も長くなっています。昔より間違いなく難しくなってはいますが、高校当時の関東アマもかなり仕上がっていたので、懐かしさを感じながら今日の練習ラウンドを回れました」と話した。
ショットの手応えは上々で、パッティングの調整に余念がない中野。「シーズンも残り7試合ほどになり、早く優勝をつかみたい気持ちは強いです。ただ攻めるだけでなく、無謀な攻めにならないようマネジメントの線引きを徹底したい。高校時代に勝ったときの11アンダーを超えられるようなプレーをして、優勝争いに加わりたいです」と、思い出の地でのツアー初勝利へ向けて意気込みを語った。
強い傾斜と池が絡む難コース――今平周吾、石坂友宏ら実力者も警戒を強める

先週も最終組で終える活躍ぶり。「調子はわるくないので、頑張ります」と今平
成田ヒルズCCは、随所に絡む池とグリーン面の強いアンジュレーションが選手たちの行く手を阻む難関コースだ。
ツアー通算10勝を誇り、現在ポイントランキング25位につける今平周吾も、グリーン周りの攻防を警戒ポイントに挙げる。「グリーンの傾斜が強く、面の落としどころを間違えると寄せるのが本当に難しい。ショットの調子自体は悪くないので、いつも通り自分のプレーに徹したい」と静かに闘志を燃やす。
トレードマークとなっているグリップを極端に短く握るスタイルについては、「ジュニア時代、少し長めのクラブを使っていた時に短く握っていた名残で、それが今も一番振りやすい。グリップを太くすることもせず、クラブバランスも軽め(アイアンはD1.5)が好きですね」と自身のこだわりを明かした。なお、他の選手のように長く握ることは「一切ない」と言い切る。

「子どもが可愛すぎて堪らないです」と惚気る一面も
一方、ポイントランキング11位と好位置につけるショットメーカー・石坂友宏も入念にラインを確かめた。「適度な起伏があり、フェアウェイのうねりや池が効いていて非常にタフ。風が吹くと一気に難度が跳ね上がります。こういうコースこそショットの精度が試されるので、初日から出遅れないように上位争いへ食らいついていきたい」と力を込める。
遠征続きのなかでも「送られてくる子どもの写真や動画に癒やされています」と家族の存在を活力に変え、上位進出を狙う。
シーズン終盤! 優勝525ptを巡る熾烈なポイント争い
今大会を含め、2026年シーズンも残りわずかとなってきた国内男子ツアー。日本オープン終了時点のポイントランキングでは、細野勇策が首位を走り、岩田寛、イ・サンヒらが追う展開となっている。なお、本大会はランキング4位につけている岩﨑亜久竜が左足首捻挫のため欠場。
本大会の優勝者には賞金3000万円に加え、525.000ptという高ポイント(通常は500pt)が付与されるため、一気にランキングを駆け上がる絶好の好機となる。秋晴れの成田ヒルズCCを舞台に、予選ラウンドからハイレベルなスコアメイク合戦が繰り広げられそうだ。
写真/姉崎正
