10月27日(火)から30日(金)までの4日間、茨城県の取手国際ゴルフ倶楽部 東コースにて、ACNツアーの今季最終戦「ディライトワークスJGTOファイナル」が開催される。日本ゴルフツアー機構(JGTO)が次代のスター育成とゴルフ界全体の底上げを図る独立したツアーブランドとして位置づける「ACNツアー」。その1年間の集大成となる今大会は、単なるトーナメントの1勝にとどまらず、出場選手たちのゴルフ人生を大きく塗り替える分岐点となる。

17年ぶりの「4日間72ホール」へ進化――試される真の実力

今大会最大のトピックの一つが、競技フォーマットのスケールアップだ。従来の3日間競技(54ホール)から、ACNツアーでは実に17年ぶりとなる4日間競技(72ホールストロークプレー)へと変更された。

舞台となる取手国際ゴルフ倶楽部 東コースは、全長6804ヤード(パー70)。賞金総額も2200万円(優勝賞金396万円)に増額され、出場124名による勝負が繰り広げられる。長丁場の72ホールになったことで、勢いだけの一発勝負ではなく、技術、体力、そしてプレッシャーに耐え抜く精神力が問われる「真の実力勝負の舞台」が整ったといえよう。

【年間王者争い】来季レギュラーフルシードを掴むのは誰だ

ACNツアーの年間ポイントランキング1位に輝いた選手には、翌年のJGTOツアートーナメントの1年間にわたる優先出場資格(フルシード)が授与される。

画像: ポイントランキングを独走している木村太一だが、レギュラーツアーのフルシードが獲得できる1位を確定させているわけではない(写真は26年石川遼 everyone PROJECT Challenge優勝時)

ポイントランキングを独走している木村太一だが、レギュラーツアーのフルシードが獲得できる1位を確定させているわけではない(写真は26年石川遼 everyone PROJECT Challenge優勝時)

現在、頂点に君臨するのは今季2勝を挙げ、1623.907ポイントを積み上げた木村太一だ。この木村を逆転できる可能性があるのは、ランキング2位の大内智文(1033.636ポイント)と、4位の植木祥多(845.510ポイント)の2名である(※3位の杉原大河は今大会欠場)。

最終戦に設定された優勝ポイントは、通常の540ポイントを大きく上回る「810ポイント」(通常大会の1.5倍にあたる)。計算上、大内(優勝で1843.636pt)と植木(優勝で1655.510pt)は、優勝を果たせば現在の木村のポイントを逆転することが可能だ。つまり、追う2人にとって「逆転戴冠の絶対条件は優勝」という極めて明快なターゲットが設定されている。木村が逃げ切って王座を戴冠するのか、それとも最終戦での大逆転劇が生まれるのか、一打たりとも目が離せない。

【ボーダーラインの狂詩曲】誰にでも開かれた「裏シード(トップ20)」への奇跡

そして、本大会のドラマを最も熱狂的なものにしているのが、ランキング2位から20位までに与えられる「2027年ツアートーナメント前半戦の出場権(通称:裏シード)」を巡る激戦だ。

現在、圏内の当落線上にいる20位はチョウ・ラクヒョン(507.501ポイント)。それを21位の百目鬼光紀(490.544ポイント)、22位の玉城海伍(454.612ポイント)らが僅差で追う熾烈なボーダー争いが展開されている。

しかし、今大会の“ある意味の”恐ろしさは「優勝者に与えられる810ポイントの破壊力」にある。 現在ランキング5位の黒木紀至の獲得ポイントが789.273ポイントであることからも明らかなように、今大会で優勝すれば、それだけで5位相当を上回るポイントを一挙に獲得することになる。

これは何を意味するのか。「現在ポイントを一切持っていない選手であっても、この最終戦を制すればほぼ確実に20位以内へとジャンプアップし、来季前半戦の出場権を獲得できる」ということだ。124名すべての出場選手に下剋上の扉が開かれており、下位に沈む選手にとっても一発逆転のビッグチャンスが残されている。

運命のティーオフ――激闘の行方を見逃すな

レギュラーツアー定着を目指す若手のホープから、復活を期す歴戦のベテランまで、それぞれの想いと生活が交錯する72ホール。大会第1ラウンドの模様は、10月27日(火)朝9時00分より、JGTO公式YouTubeチャンネル「JGTO TV」にて生中継される。また、大会期間中は、無料で観戦でき、つくばエクスプレス・みらい平駅と取手国際ゴルフ倶楽部を結ぶ無料送迎バスも運行(みらい平駅発 → 取手国際ゴルフ倶楽部行き7時台3本、8時台2本、9時台1本。取手国際ゴルフ倶楽部発 → みらい平駅行き13時台1本、14時台2本、15時台2本、16時台1本)。

勝てば来季への道が拓け、敗れればQTへの険しい道が待つ運命の最終戦。歓喜の瞬間を迎えるのは果たして誰か、熱い視線が注がれる。

写真/JGTO


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