星野陸也の執念——「+8」からの5バーディ猛チャージと最終18番の罠

最終18番の3パットで予選落ちした星野陸也
大会主催・興和の契約ホストプロであり、今季国内ツアー初参戦となった星野陸也。初日は「77」の97位と大きく出遅れ、崖っぷちの状態で2日目を迎えていた。
前半アウトを『37』とし、前半終了時点で通算8オーバー。絶望的な位置に追い込まれながらも、インコースに入ると世界で磨き抜いたギアを一気に引き上げた。11番、12番での連続バーディを皮切りに、14番、15番でもスコアを伸ばすと、左サイドに池が広がるこの日の最難関ホール「魔の16番(実測198ヤード・パー3/平均3.4623・難易度1位)」でもピンを果敢に刺すショットでバーディを強奪。怒涛の5バーディで一時は通算3オーバーまで押し戻し、予選通過圏内を視界に捉えて地元ギャラリーを熱狂させた。
しかし、屈指の難関である最終18番(パー4/難易度3位)が牙をむく。反撃の勢いそのままに攻めたものの、まさかの3パット・ボギーを叩いて通算4オーバー(65位タイ)。2日目を「69」でまとめたものの、決勝進出のカットライン(通算3オーバー)まであと1打届かず、無念の予選落ちを喫した。
「最後やっちゃいました。自分でもまさかあれを外すと思わなかった。後半一気に巻き返せただけに、最後のスリーパットがもったいなかった。応援してくれた皆さんに申し訳ない」と悔しさを絞り出した星野。しかし、窮地で見せた圧倒的な爆発力は、間違いなくファンの記憶に刻まれるものだった。
1打差にひしめく精鋭たちと「FWキープ率42%」が示す決勝の焦点
首位タイの福住修、桂川有人(通算8アンダー)を1打差(通算7アンダー)で追う3位タイの顔ぶれも極めて個性的だ。
2日目単独ベストスコアとなる「65」を叩き出し、この日の平均パット数「1.5000」で全体1位タイを記録した岩﨑亜久竜。深いラフに苦しむ選手が多い中で2Rフェアウェイキープ率64.286%(全体6位タイ)という驚異的なティーショット精度を見せる勝俣陵。そして2日間の通算平均パット「1.5217」で全出場選手中トップに立つ佐藤大平と、それぞれ相反する突出した強みを持つ実力者3名がピタリと追走している。さらに通算5アンダー6位タイには堀川未来夢や池村寛世らがつけ、ポイントランキング首位を走る細野勇策も通算2アンダー19位タイと着実に位置を上げている。
データを紐解くと、2日目の全選手平均フェアウェイキープ率は「42.318%」。実に半数以上のティーショットが深いラフや林に捕まっている計算となる。平均ドライビングディスタンス277.93ヤードに対し、ただ飛距離を出すだけでは攻略できない三好の罠が立ちはだかる。
週末の3日目・最終日に向けてグリーンはさらに硬く・速くなることが予想され、たった1打の判断ミスがダブルボギーに直結する緊張感が続く。精度とメンタル、そして引き出しの多さが試される伝統の東海クラシック。混戦を抜け出し、名門・三好の頂点に立つのは誰か。残り36ホールの戦いから目が離せない。
写真/大会提供
