愛知県の三好カントリー倶楽部 西コース(7300ヤード・パー71)で開催中の「バンテリン東海クラシック」の第3ラウンド。順位が激しく動く「ムービングデー」でスコアメイクに苦しむ選手が続出する中、岩﨑亜久竜が「67」をマークした。通算11アンダーまでスコアを伸ばし、単独首位に浮上して最終日を迎える。ツアー通算3勝を誇る岩﨑だが、過去の勝利はいずれも逆転劇。「単独首位」で最終日の最終組に入るのは、プロキャリアを通じて自身初となる。
画像: 3日間通算のパーオン率は「81.481%」で堂々の1位タイ。強風を切り裂く圧巻のショットで首位に立った岩﨑亜久竜

3日間通算のパーオン率は「81.481%」で堂々の1位タイ。強風を切り裂く圧巻のショットで首位に立った岩﨑亜久竜

気まぐれな突風が吹く三好――猛追する田中裕基

この日の三好CC西コースは、選手たちにとって極めて過酷なコンディションとなった。

公式の気象データでは「北西の風2.7m/s」と記録されているが、コース上では数字以上の気まぐれな突風が吹き荒れていた。ディフェンディングチャンピオンの下家秀琉(7アンダー・4位タイ)が「今週で一番風が強かった。耐えのゴルフになると思い、そこまで攻めずに集中していた」と語る通り、多くの選手が守りのゴルフを強いられた。

画像: 2打差の単独2位で最終日最終組に入った田中裕基は、高校3年でプロテストに合格し、日本ウェルネススポーツ大学出身の24歳

2打差の単独2位で最終日最終組に入った田中裕基は、高校3年でプロテストに合格し、日本ウェルネススポーツ大学出身の24歳

さらに、2打差の通算9アンダー・単独2位で追う田中裕基(24歳)も「距離もしっかり長くて、攻略するのが難しい」と吐露する。田中は2R「67」、3R「67」と2日連続で60台をマークして猛追しているが、名匠J・E・クレーンが手掛けた三好の罠と強風は、フィールド全体のスコアメイクを大きく阻んでいた。

3日間通算81.48%――全体1位のパーオン率でねじ伏せる

多くの選手が我慢のゴルフを強いられる中、岩﨑がスコアを4つ伸ばせた最大の原動力は、強風を切り裂いた圧倒的なアイアンショットの精度にある。

この日のパーオン率は驚異の「94.444%(18ホール中17ホール)」で全体単独1位。3日間通算でもフィールド唯一の8割超えとなる「81.481%」をマークし、堂々の単独首位に君臨している。フェアウェイキープ率も「64.286%(6位タイ)」と高く、平均288.11ヤードの飛距離とピンを正確に捉えるショット力が完璧に噛み合っていた。

画像: この日のパット数は「31」。最後の3パットがもったいなかった

この日のパット数は「31」。最後の3パットがもったいなかった

ほぼ完璧なラウンドに見えたが、岩﨑自身には悔やまれる一打もあった。難易度3位のタフな最終18番(パー4)での3パットボギーだ。ラウンド後には「最後は凌ぎたかったんですけど……」と苦笑いを見せつつも、「最終ホールの3パット以外は、本当にいいプレーができていました」と手応えを口にした。

初の「首位逃げ切り」へ――偉大な先輩たちの背中を追う

バンテリン東海クラシックは、歴代の名プレーヤーたちが数々のドラマを生んできた伝統の舞台だ。

「ジャンボ(尾崎)さんも2回勝っている。やはり強い人が勝っているイメージのある試合なので、自分も優勝できるように頑張りたい」

偉大な先人たちの系譜に触れ、力強く意気込みを語った岩﨑。最終日のマネジメントについては「フェアウェイが狭いので、まずティショットが大事になる」と攻略のポイントを自ら見定めている。

三好の難セッティングをねじ伏せる「飛距離」と、フィールド随一の「パーオン率」。初の単独首位から完全優勝を狙う岩﨑亜久竜が、伝統のビッグタイトル獲得へ向けて最終日のティグラウンドに立つ。

写真/岡沢裕行


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