LIV離脱か残留かが注目されるブライソン・デシャンボーがポッドキャスト番組『Figuring Out with Raj Shamani』に出演した。しかし、LIVの話題以上に人々の心を打ったのは同時に語った亡き父への思い。確執を乗り越え愛情を育んだ2人の物語に感動を禁じ得ない。
画像: ブライソン・デシャンボー(写真/2025年の全米プロゴルフ選手権)

ブライソン・デシャンボー(写真/2025年の全米プロゴルフ選手権)

デシャンボーの父・ジョンさんは2022年にこの世を去った。パインハーストNo.2が舞台だった2024年の全米オープンで2度目のメジャー優勝を飾ったとき彼は「この勝利を(憧れの)ペイン・スチュワートと父に捧げたい」と語っている。

ジョンさんは糖尿病や腎臓病などいくつもの疾患を抱えた末、4年前に63歳の若さで亡くなった。かつて父に対してわだかまりを抱いていたことを認めているデシャンボーだが、父の最期の瞬間には負の感情をすべて手放すことができたと語っている。

本人によると「父は困難な幼少期を過ごしたことで悪い習慣が身についてしまい、人生のある時期にはアルコール依存症に苦しんでいました。その結果健康状態が悪化し糖尿病を患い両脚を膝下から切断しなければならなかったのです」。

そんな父とはときに衝突し批判的な息子だったが「突き詰めると父は善意の人でした。確執があってもお互い何ものにも代え難いほど深く愛し合っていました」。

2022年バハマでメディア対応をおこなっていた際、デシャンボーはジョンさんが人工呼吸器を装着され最期のときを迎えようとしていることを知らされた。

「そのとき父の魂と繋がることができ、心にひと区切りをつけることができました」と今回ポッドキャストで打ち明けたデシャンボー。

「いまでも父のことを思うと感情を抑えられなくなります。衝突したこともあったけれど、それでも私たちは深く愛し合っていました」と涙を浮かべた。

「別れ際に父はこういいました。『母さんを頼む。ギャレットも頼む』と。ギャレットは異母兄弟ですが、僕にとっては兄弟そのものです」

【動画・英語】「父親との最後の会話」について語るデシャンボー【Figuring Out with Raj Shamani公式インスタグラム】

父と別れた瞬間デシャンボーは感情を解き放たれ、溜め込んでいたフラストレーションが一気に解消され心が浄化されたような気がしたのだという。

我々は肉親だからこそ憎んだり恨んだりすることがある。デシャンボーはいう。「父がどれほど酷い人間だったかを本人にぶつけ、本音を曝け出し、その上で彼を許したんです」と。

そして金言を口にする。

「人生は一度きり。誰かへの恨みを抱えたまま生きないで欲しい。恨みを手放すことは自分を解放することに繋がります。起きてしまったことは仕方がない。そこから学び『自分を成長させてくれたこの経験をありがとう』と感謝できるようになるのです」

撮影/岩本芳弘


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