日本女子ツアーで戦うためのサバイバルレースの最後の舞台の幕が、切って落とされる。

今日11月3日に始まる2026年度JLPGA最終プロテスト(~6日、茨城・静ヒルズCC)には、高いハードルを越えてきた102名が集結。4日間72ホールで20位タイが合格ラインだ。ツアー出場順位を決めるQT(クオリファイング・トーナメント)に出場するためには、これをクリアしてJLPGA会員になる必要がある。

「102人中、20位(タイ)ということは約5分の1が合格?」と単純に思うことなかれ。ここまでの道のりもハードなものだった。プロテストには7月に6会場で行われた1次、9月に3会場で行われた2次、そして今度の最終と三段階があり、参加総数は762人を数える。

1次で672人中231人が通過。1次免除者も加わった2次は314人中99人が通過している。これに、今年の日本アマ優勝者長澤愛羅ら2次まで免除された5人が加わった。欠場者が2人出て、最終テストに臨むのは102人となった。

画像: 飛距離自慢の女子プロをしのぐポテンシャルを持つ後藤あい(写真/大澤進二)

飛距離自慢の女子プロをしのぐポテンシャルを持つ後藤あい(写真/大澤進二)

2次まで免除のメンバーは、前出の長澤の他に、JGAナショナルチームの後藤あい、アマチュアのまま昨年、下部ツアーステップ・アップ・ツアーで優勝した岩永杏奈、そして、今年のステップ・アップ・ツアー「CTBCレディスオープン」で優勝したシャーマン・サンティワットタナポン(タイ)がいる。7月31日時点での世界アマチュアランキング10位までに入っていたオ・スミン(韓国)も出場資格を持っていたが、欠場した。

画像: 全米女子アマの予選ラウンドではメダリストに輝いた岩永杏奈(写真/USGA)

全米女子アマの予選ラウンドではメダリストに輝いた岩永杏奈(写真/USGA)

この1年、大きく成長したのが岩永だ。高校2年だった昨年、ステップ・アップ・ツアー「明治安田レディス」でプロを向こうに回して優勝。早々にプロテスト最終からの出場を決めた。今年は、日本女子アマ3位の後、8月の全米女子アマでも強さを見せた。ストロークプレーを勝ち抜いて決勝に進出。服部道子(1985年)、馬場咲希(2022年)に続く3人目の日本人優勝まであと一歩に迫った。残念ながらここで敗れて2位に終わったが、自分のゴルフに自信を深めるには十分な戦いだった。日本女子オープンでも2度目のローアマを獲得し、初受験に向けて死角はなさそうだ。

画像: 26年東建ホームメイトカップにも出場するなど、女子で初めて、国内男子ツアーのメンバーとなった寺西飛香留(写真/姉崎正)

26年東建ホームメイトカップにも出場するなど、女子で初めて、国内男子ツアーのメンバーとなった寺西飛香留(写真/姉崎正)

男子ツアーのQTを受けて女子として初めてメンバーとなった寺西飛香留の名もある。ドラコンプロとしても活動している飛距離を武器に、女子ツアーで暴れる準備を着々と進めている。

画像: 25年「アニカ・インビテーショナル・アジア PRESENTED BY サーティワン アイスクリーム」に出場した新地真美夏(左)と長澤愛羅(右)(写真/田中宏幸)

25年「アニカ・インビテーショナル・アジア PRESENTED BY サーティワン アイスクリーム」に出場した新地真美夏(左)と長澤愛羅(右)(写真/田中宏幸)

元ナショナルチームメンバーの新地真美夏は、昨年不合格の悔しさをバネに、2度目の最終プロテストとなる。

画像: 神谷そらの妹・ももは26年「ヤマハレディースオープン葛城」でローアマを獲得している(写真/大澤進二)

神谷そらの妹・ももは26年「ヤマハレディースオープン葛城」でローアマを獲得している(写真/大澤進二)

プロの身内の参加も多い。最終までたどり着いた中には、2023年日本女子プロを始めツアー通算4勝で三姉妹ゴルファーとして知られる神谷そらの上の妹、ももがいる。2023年に最終まで進んだものの涙を飲んだ。翌2024年は2次、2025年は1次を通過できず、4度目となる今年、3年ぶりに最終テストにたどり着いた。日本女子アマでは、自己ベストの6位タイに入るなど、経験も積んで今度こそ、の思いでフィールドに立つ。

画像: 日本女子オープンの練習日に姉・優奈(左)と一緒に撮影に応じた荒木七海(右)(写真/岡沢裕行)

日本女子オープンの練習日に姉・優奈(左)と一緒に撮影に応じた荒木七海(右)(写真/岡沢裕行)

昨年、ツアー初優勝を飾り、今季もトップ10入りを何度も果たしている荒木優奈の妹、七海も出場する。姉妹揃って出場した日本女子オープンでは、1ストローク差で姉に”勝利“し、そっくりな表情をほころばせたのは10月初めのこと。あれから1カ月。正念場を迎えている。

プロテスト合格はゴールではない。プロとしてのスタートラインだ。JLPGAが一度は会員以外にも開いたQTの門戸を再び閉ざし、基本的に会員に限ったため、ツアー出場のためには例外を除き、ここ々を突破するしかない。華やかな舞台での活躍を目指した激戦が始まる。


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