各部門の優勝者には魅力のある特典が
ゴルフのスコアを競うとともに「ゴルフを通じて社会で活躍できる人材を育てる」をテーマに掲げた「有賀園ゴルフ ジュニアゴルフ大会」。群馬県の子どもたちのためにと始めた大会だが、当初は「参加者が集まるか心配だった」というのは大会副会長を務める有賀園ゴルフの有賀史剛社長。「ここでしかできない大会にしたかった」と、保護者向けのセミナーを開催するなど独自色を打ち出したこともあって、今では関東圏を中心に多くの子どもたちが集まる大会へと成長した。
12月開催ということもあり、寒さや強い風が選手たちを悩ませる。そうしたタフなコンディションも大会の特色となっている。「寒くても、風が強くても、子どもたちはプレーに集中しています。また、寒いからこそ『今の実力が出る』と考える子も多い。優勝するのは本当に力のある選手」と有賀大会副会長はいい、回を重ねて感じたこともあるようだ。
各部門の優勝者には、魅力的な特典も用意。今大会では、有賀園ゴルフで利用できる2万円の商品券に加え、翌年の「ゴルフダイジェスト ジャパンジュニアカップ」の推薦枠、さらに高校女子の優勝者には「ヤマハレディースオープン葛城」のマンデートーナメントの出場権、中学女子の優勝者又は上位者1人に「リシャール・ミル ヨネックスレディス」のマンデートーナメント出場権が贈られる。
難コンディションでもハイスコアをマーク
青空が広がったものの、時折ピンフラッグが大きくしなるほどの風が吹く、難コンディションの中、午前7時に競技スタート。距離計測器を手に果敢にピンを狙う、グリーンを外しても最後まで諦めない、目の前のプレーに全力で挑む子どもたちの姿が見られた。
高校男子を制したのは来年、東北福祉大学へ進学予定の志村由羅(ゆら)(高校3年)さん。この日、唯一のアンダーパー「70」をマークした。「1ラウンド27パット、パットが良かったです。アプローチで上りのラインを残せたのが大きかったと思います。大学では一年生からレギュラーになれるように頑張りたいです」と目標を語ってくれた。
高校女子は、パープレーで回った西脇真帆(高校2年)さんが優勝。2023年の新潟県女子アマに続くタイトルだ。「風が強くて、寒さもあって大変でした。後半は風が強くなったこともあって、最後まで風が読みきれなかった。それでも、アプローチが良くてスコアをまとめることができました」。
4人が同スコアで並んだ中学男子。マッチングスコア方式で林田遼汰(中学2年)さんが優勝に輝いた。「風やグリーン、ホームコースのアドバンテージを活かすことができました。来年はもと良いスコアで、60台を出して優勝したい」。
中学女子は稲村かぐや(中学1年)さんが優勝。「2、3年生も多いので優勝できるとは思っていませんでした。前半はショットがついてくれて、2バーディ。後半は風を読みきれなくて、スコアを大きく落としてしまったのが反省点」と、課題を上げた。
小学男子は、「ゴルフダイジェスト ジャパンジュニアカップ」でも優勝経験のある池田烈琉(たける)(小学6年)さんが優勝。「前半は5、6メートルのバーディパットが入ってくれた。50ヤード前後のアプローチも寄った」のが勝因だった。
小学女子で優勝した五十嵐歩叶(あかな)(小学6年)さんは、初出場初優勝。初めてプレーするコースだったが、「あまり多くを考えずに、シンプルにプレーした。優勝できて嬉しい」と笑顔を見せた。
「ゴルフを通じて社会で活躍できる人材を育てる」という有賀史剛社長の思いのもとに集まった150名超のジュニアたち。来年はさらに成長した姿を見せてくれることだろう。