「親父のおさがり鑑定団」では、過去モデルではあるものの、未来に継承したいそのクラブにまつわるエピソードをご紹介します。

ゴールデンラム「TWカスタムグラインド」

めくれ上がる弾道が目に浮かぶ

ゴールデンラム・TWカスタムグラインド(1980年)

なだらかな曲面で構成された端正なマッスルバック。肉厚のソールは軟らかい打感を生むと同時に、当時としては低重心に貢献していた。筆記体で刻まれた「TW」がゴルフファンの心をくすぐった。

画像: 直線的なトウ形状

直線的なトウ形状

ワトソンファンが今も憧れる逸品

現在のアイアンの名前を思い浮かべてみると、メーカーの国籍を問わずアルファベットと数字を組み合わせものがほとんどを占めている。至って普通のことのように思えるが、かつてはそうではなかった。使い手、つまり“パーソナルモデル”が数多く存在した。

そのひとつが、ゴールデンラムが限定発売した、「TWカスタムグラインド」である。TWと言えば、今はタイガー・ウッズ。しかしタイガー以前の80年代、ゴルフ界のTWはトム・ワトソンだった。

画像: 82年全英オープン トム・ワトソン

82年全英オープン トム・ワトソン

全盛期のワトソンはメジャー8勝を誇り、ニクラス後の“新帝王”と呼ばれるに相応しい実績を残していた。そんなワトソンの要望を、ラム社がすべて聞き入れて作ったのがこのカスタムグラインド。

画像: ワトソンはヒール重視

ワトソンはヒール重視

トウ側が真っすぐに削り落とされ、構えたときのスクェア感が強調された。当時のワトソンにとって、トウ側は不要だったのだ。小さいヘッドをシャープに操りたいと突き詰めた結果がこの形に行き着いた。ワトソンが何を求めたかを想像するだけで、ファンの心は躍った。

当時30代半ば、世界の最高峰でしのぎを削るワトソンの武器になっただけに、一介のアマチュアに使いきれる代物ではなかったが、その名前に込められたオーラとカタチにファンは惹かれ、憧れたのだ。

※月刊ゴルフダイジェスト2013年2月号より

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