すっかり市民権を得た感のある”激飛び系アイアン”。「7番アイアンのロフトが26度以下」が一応の基準となっているこのカテゴリーのアイアンをコースで打った場合、150ヤードは一体何番で打てばいいのか? ドライバーのヘッドスピード40m/s前後の平均的ゴルファーが打つことを想定し、プロゴルファー中村修がコースで試打した。

7番アイアンでテスト開始! だが……ダメだ、飛びすぎる!

試打したアイアンは以下の4種類。ブリヂストン「JGR HF1」、キャロウェイ「EPICスター」、プロギア「egg PF」、ヤマハ「UD+2」。もはや殿堂入りの感があるUD+2を除いては、2017年秋の新作アイアンといったところ。激飛びアイアンのラインナップは充実の一途をたどっている。

5番で200ヤード飛んだとか、いや俺は7番で200ヤードを楽々超えたといった声も多く聞こえてくるが、実際のところ、平均的なゴルファーが打った場合、150ヤードを何番で打てるのか? というのが今回の実験内容。

というわけで、ドライバーのヘッドスピード40m/s程度(7番アイアンでのヘッドスピードは33m/s前後)のゴルファーを想定し、試打してみた。試打したコースは佐倉CC10番パー5のグリーンまで150ヤード地点のフェアウェイ。使用ボールは飛び性能の高いウレタンカバーボール「ゼクシオUXエアロ」。

画像: フライトスコープでそれぞれ5球打った平均で比較

フライトスコープでそれぞれ5球打った平均で比較

結論を先に述べれば、ドライバーのヘッドスピードが激飛び系アイアンを使った場合、150ヤードを打つクラブは「8番アイアン」だ。普段は7番、あるいは6番を選んでいるという人にとっては、まさに2番手飛ぶという結果になる。

それぞれ5球打った数値を見ると高さやスピン量に違いが見られた。もっとも高さが出てスピン量が多かったのはJGR HF1、ヘッドスピードが遅くても距離が出たのはEPICスターであった。

画像: 7番アイアンでテスト開始! だが……ダメだ、飛びすぎる!

そこで気になるのは、じゃあ6番アイアンで打ったのとなにが違うの? という疑問。プロゴルファー・中村修はこう言う。

「普通の6番アイアンよりも、圧倒的にやさしいです。激飛び系アイアンは、ものすごく低重心な設計になっているため、クラブが勝手にボールを上げてくれます。そのため、無理に上げようとしたり、過度に打ち込んだりする必要がない。結果、力まずスウィングできるんです。それに加えて、長さも1インチ前後短い。これも打ちやすさの直結します」

もちろん、オーソドックスなロフトと長さのアイアンのほうが、精密な距離の打ち分けはやりやすい。どちらをメリットと感じるかは、ゴルファーそれぞれ考えがあってしかるべきだろう。

さて、それでは4モデルそれぞれの試打結果を、じっくり見ていこう。

JGR HF1は高さがしっかり出た

ブリヂストン「JGR HF1」の計測結果を見るとスピン量も多く、それに比例してランも短い。8番アイアンのロフトは29度で長さは37.5インチと4種類の中で標準的。ただしその形状は、まるでユーティリティのような超ワイドソールが特徴的だ。

画像: ブリヂストン「JGR HF1」の構え、わずかに幅広ソールがフェース寄りはみ出して見える

ブリヂストン「JGR HF1」の構え、わずかに幅広ソールがフェース寄りはみ出して見える

「打感の柔らかさと幅広ソールのおかげでインパクトゾーンでヘッドが滑るように振り抜けました。打ち込まなくてもスピン量も安定していてランも一番短かったですね。」(中村)

EPICスターはフェースの弾きで飛ばす

キャロウェイ「EPICスター」は、ヘッドスピードが32.4m/sと遅くても148.3Yと飛距離が出た。

「EPICスターは4種類の中でも他の3モデルに比べて0.5インチ短く、ロフトも1度寝ています(7番は26度だが、8番は他のモデルより1度寝ている29度)。それなのに飛距離がしっかり出たのは、弾きの良さが大きな理由。短くて振りやすく顔つきもぶっ飛び系の顔ではないところも特徴ですね」(中村)

画像: キャロウェイ「EPICスター」はぶっ飛び系アイアン顔ではなく通常のアイアンをやや大きくしたような顔つき

キャロウェイ「EPICスター」はぶっ飛び系アイアン顔ではなく通常のアイアンをやや大きくしたような顔つき

eggPFは直進性がすごい!

プロギア「egg PF」はフォージドのボディに反発を強くしたフェースのコンポジット。

「直進性が非常に高く、高さも出ていました。数値を見るとスピン量が少ないですが、余計なサイドスピンもかからずに、それも直進性の高さにつながっています。フェース高さが低いのでやさしく球が上がるように見えるのも好印象。曲げたくない人はこれですね」(中村)

画像: プロギア「egg PF」は弾きの良さと低スピンで直進性が高かった

プロギア「egg PF」は弾きの良さと低スピンで直進性が高かった

UD+2は打感と飛びがマッチ

2番手上の飛びをうたい文句にこのカテゴリーのアイアンに火をつけたヤマハ「UD+2」。弾道も飛距離も基準になりそうな数値が出た。

「打感と飛距離がマッチしているから縦の距離が合わせやすい印象です。球の上がりやすさ、弾き感、抜けの良さも兼ね備えています。このクラブより飛ばそうと思えばスピンレスになるか、さらにソールがワイドになるかという感じ。まさに激飛びアイアンの“基準”という印象です」(中村)

画像: 2番手上の飛びで火をつけたヤマハ「UD+2」、このカテゴリーの基準になりつつある

2番手上の飛びで火をつけたヤマハ「UD+2」、このカテゴリーの基準になりつつある

4種類のアイアンを実際に使うであろうヘッドスピードで試打した結果、それぞれの特徴がさらに表れた。高さが出てスピン量もある超ワイドソールの「JGR HF1」、弾き感が強くシャープな見た目の「EPICスター」、直進性が高く顔つきもいい「egg PF」、このカテゴリーの基準となりつつある「UD+2」。

激飛び系といっても個性は様々。自分のタイプに合わせて、最適なアイアンを選びたい。

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