ルール適合外の「金」か適合の「赤」か
かねてから枠にとらわれない発想で、ゴルファーを楽しませてくれるプロギアの「エッグ」だが、今回はルール適合外の「金エッグ」とルール適合の「赤エッグ」の2ラインが誕生した。「金エッグ」は、反発係数が上限の0.830を超えているためにルール適合外、いわゆる“高反発”モデルになっている。一方の「赤エッグ」はヘッド全体をたわませることによって、“高初速”のボールが飛び出す構造。いずれもプロギアらしい「飛び」をとことん追求したモデルになっている。

左がルール適合外の「金エッグ」右が適合の「赤エッグ」
「赤エッグ」はやさしいモデルとは一線を画す “超”ディープフェース
これまでのエッグは「いかにもボールが上がりやすそうなやさしい形状」という先入観があったが、構えた感じ「赤エッグ」はかなりのディープフェースなので、ヘッドが「ギュッ」と締まって、小ぶりな見た目だ。

クラウンが黒いのでより締まって見える
フェースはご覧の通り、相当ディープだ。ヘッド上部が盛り上がっていて、フェースの高さを押し上げている。フェースが「円」に近い形状といえよう。フェース面を「円」に近づけることによって、均一にフェースがたわむため、上下左右に外したときでも、飛距離の落ち込みが少ないのだとか。この形状は、決して上級者に寄せたわけではないのだ。

「円」に近いフェース面だが芯を外しても飛距離が落ちない効果がある
ヘッド後方部分が「赤エッグ」が若干高くなっている。ヘッドの重量も201グラムとこれまでよりも重く、ボール初速を上げてくれる効果も期待できそうだ。

ヘッドの後方部分が若干高くなっている
「金エッグ」は“やさしく飛ばせる”を実現したクラブ
続いては「金エッグ」。こちらはディープな感じがややおさまり「赤エッグ」と比べると、ヘッドがやや後方に広い形をしている分、やさしさを感じる。しかし、奇抜な感じはなく、構えやすいヘッドに仕上がっている。

「赤エッグ」よりも後方が広くなっている分やさしいクラブに思える
フェース面は「赤エッグ」ほどではないが、ディープフェースといってよい形状だ。高反発を求めるユーザーの中心はシニアゴルファーが中心だろうから、そこまで極端なディープフェースにはしなかった可能性もある。対象のユーザー層によって丁寧に作り分けているようだ。

高さはないがややディープフェースをしている
トウ側を見ると「金エッグ」の方が若干シャローになっている。重心深度を深くして、やさしく球が上がるようにしている。とはいえ、「赤エッグ」ともども深重心設計を基本とする「プロギア」の思想を反映していることには変わりない。

ヘッド後方がシャローになっている
「金エッグ」の弾きにあ然。だが「赤エッグ」も負けてない!
まずはスペックから。適合モデルの「赤エッグ」のロフト角は10度、シャフトはM-40(SR)。
がっちりつかまって、重い打球になる。スピン量も適正で、球が前へ前へと伸びていくことが分かる。打球音は、弾き感のある澄んだ音も混じるが、キンキンした音ではなく、ややくっつき感のある感触が味わえる。そのあたりと打球のつかまり感がマッチして、非常に扱いやすいクラブだ。
では、次にルール適合外の「金エッグ」。こちらは、ロフト角10.5度と0.5度だけ角度がついている、シャフトは同じくM-40(SR)を使用。
さすがは高反発、明らかに弾きの良さが感じられる。高反発というからには、打球音が凄いのかと思いきや、意外とおとなしい。音だけ聞いていると「赤」と「金」、どちらが高反発かわからないほどだ。弾きがいい分、球離れが早いので、個人的には赤エッグよりはつかまらないと思う。しかし、ヘッドの構造上か、圧倒的に「金エッグ」のが方が球が高く、こちらの方が、ヘッドスピードが遅くても飛ばせる仕様になっている。
気になる飛距離の違いだが、一発の飛びはやはり「金エッグ」。しかし、「赤エッグ」の高いレベルでの安定した飛距離性能も捨てがたい。ヘッドの設計コンセプトも明確に違い、「赤エッグ」は、ヘッド全体を“たわませて”ボールを押し出す。「金エッグ」は、フェースを集中的に“たわませて”ボールを弾き飛ばす。2つを打ち比べることによって、この違いがしっかり感じられるはずだ。
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