ヘッドを走らせることだけを考える
巨漢が居並ぶドラコン選手の中で異彩を放つのが、今泉健太郎選手。身長は170センチで体も非常に細身。それでも自己ベストはなんと383ヤード! そんな今泉選手の力み対策は、このグリップ!
「小柄な僕は、いくら力を入れたところで大男たちには勝てません。なので力みは厳禁。でも、どうしても力んでしまうときには、両手の小指を外して振ります。やってみるとわかりますが、力が入らずヘッドが凄く走る。これで振って不安な人は、力が入りすぎだと思います。“小指外し”を普段から素振りに取り入れておけば、いざという時、自分が力んでいるのもわかる。実際、僕はそれぐらい力を入れずに持っていますし、ヘッドの動きに任せるので軌道も安定するんです」(今泉選手)
体幹だけは力ませておく
続いて力まないためのヒントを教えてくれたのは、おなじみの南出仁寛選手。ドラコン界の不動の王者だ。
南出選手がポイントとするのは「上半身」の力を抜くようにすることだという。
「力み、特に上半身に力が入っていると飛距離は伸びません。でも、力を抜こうと思うと今度は“緩み”につながってしまいがちです。なので力を抜くのではなく、お腹と太ももを力ませておくんです」(南出選手)
「上半身の力みは大敵ですが、お腹や太ももといったいわゆる“体幹”にはしっかり力を入れておくことが力まず飛ばすポイント。意識して体幹に力を入れることで、腕や手の力みが取れ、ヘッドスピードが上がります」(南出選手)
右手のひらでクラブの重さを感じる
もうひとり、コツを教えてくれたのは、岡本啓司選手。ドラコン選手としてはシニア(45歳以上)ながら、自己ベストは402ヤードという記録の持ち主だ。
岡本選手は、力むとトップでクラブの収まりが浅くなることが問題だと言う。
「力むとどうしても打ち急ぎになるので、トップの入りが浅くなりがちです。普段どおりのパワーが蓄積されないし、タイミングもずれるからミスになりやすいんです」(岡本選手)
「力まず振るために、トップで常に右手のひらでクラブの重さを感じるようにしています。クラブの運動量が大きくなり、タメが深くなって飛距離が伸ばせます。これを目安にすれば、力みにいち早く気づくことができます」(岡本選手)
ここ一発飛ばしたいドラコンホールなどで、力んでミスしやすい人は、試してみてはいかがだろうか。