プロのスウィングの癖に合わせて大移動
高さが分かったら続いて大事なのが撮る角度。基本的にはグリップの位置から撮りますが、ハンドファースト、ハンドレイト具合によって微調整が必要になってきます。また、クローズだったりオープンだったりの構える向きによってカメラマンも撮る位置を変更しなければなりません。
プロが構えた瞬間に思ったより右や左を向いていて、咄嗟に撮る位置を変えるというのはよくある話です。(あえて左や右を向いている写真を撮るなら移動しなくてもOK)ベテランのカメラマンになればなるほど、その選手のスウィングや癖が分かっているので、「この選手はクローズに構えるな」など予測をしながらカメラを構えられています。
基本的には下の写真のように左足のかかと線上かもしくはそれよりボール一個分内側にボール位置があるように見えればOK。それより大幅にボール位置が変わって見えたらそれは明らかに撮る位置の間違いで、リアルなスウィングとは違った写真になってしまいます。
また後方から撮る場合は、プロにどこを狙っているのか確認して、一番正確な位置から写真を撮っているんですよ(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
藤田寛之、宮里藍は要注意人物!?
ここでプロのカメラマンのこぼれ話を一つ。
カメラにはバッファーというものがあって、撮影と同時に一端そのバッファーという予備タンクにデータが記録され、そのあとメモリーカードに移っていきます。そのバッファーの容量は各カメラで決まっていて、スウィング時間が長いプレーヤーだと容量に収まりきらずにスウィングの最後のほうが記録できなくなってしまうんです。
トップの間が長い藤田寛之やスウィング時間が長い宮里聖志、藍ちゃんなどは要注意人物。バッファーが足りず、「フィニッシュが撮れてない!」なんてことも起きるんです。
また一方で、構えていきなり打つ選手もカメラマン泣かせ。例えば倉本昌弘や甲斐慎太郎など構えた瞬間にいきなりヒョイとクラブを上げる選手などは「アドレスが撮れてない!」ってこともよくあります。
彼らの写真を撮るときはカメラマンたちの緊張感が高まります。少しフライング気味に押すようにしてなんとか帳尻を合わせているみたいですよ。薗田峻輔などはアドレスの時間が長いので、シャッターを切るタイミングが難しいそうです。
また青木功さんなどは打つ前に「俺がイイって言うまで押すなよ」とカメラマンたちに凄みをきかすので、みんなビビッてなかなかシャッターが切れず、気づいたらトップまでクラブが上がっていたなんてこともあるみたいです(>_<) でも実際の青木さんは「イイぞ」と言いながら同時にクラブを上げているので、 その時点で押したらアドレスは確実に撮れないですけどね(笑)
雑誌にはよく連続写真が載っていますが、このような形でプロカメラマンたちの日々の格闘したものの成果が結集されています。少し連続写真の見方が変わりましたか?皆さんも自分のスウィング撮りに役立ててくださいね!(^^)!
1/2の記事はこちら↓↓
スウィング写真の正しい撮り方がコレ!1/2