プロの飛距離は年々伸びてるように感じるけど実際はどうなんだろう? ダンロップフェニックストーナメントで使用されるフェニックスCCの17番ホール・186ヤードのパー3で比べてみた。
番手の差は2番手
フェニックスCCの17番は優勝争いの終盤で見どころのあるパー3。左中央にマウンドがあるため、ピンが奥に切られると激ピンになる。
花道は狭く、グリーンを外すとバンカーからの方が寄せやすいが、バンカー内にある樹が邪魔になって運を分ける。一番乗せやすいのは、真ん中の奥にある傾斜に当てて利用するのがベスト。
18年間で飛距離の差は
SWで20も違う
まずは下の表を見てみよう。
7番で20ヤードの差
距離の長い米ツアーで戦うために飛距離にこだわる遼くん。ウッドとUTを4本で階段を作りアイアンは15㍎刻みのセッティング
一方の丸山プロは、米ツアーに参戦前の若さ溢れる絶頂期。打倒ジャンボさんの一番手でした。
ドライバーの飛距離は遼くんと10ヤードしか変わらないものの、SWでは20ヤードの差がありますね。
9番以下の番手は幅が空いていて番手間の距離の調整は技術で打ち分けていた。
ギアの進化で攻め方が変わる
ツアー9勝の佐藤信人プロに聞いてみました。「昔はスピン量が多かったのでわざと曲げたり弾道の高低を打ち分けて攻めていました。特に狭いエリアを狙う時はスピン量の多い”めくれ球”を打ってましたね。
その分どうしても風の影響を強く受けてしまう。風やスピン量を計算をして思い通りの球を打って攻めるのが当時のプロの技術の高さを表していた」
「最近のギアはボールもクラブもスピン量が少なく打ち出し角が高い弾道になるので高さで止められるし、スピンも少ないので風の影響も少なくなっている。
今の若い選手はアゲンストでも大して気にしませんし、真っすぐに構えてストレートに打っていきます。特に韓国勢の若い選手は最近のギアの特性をうまく利用してシンプルに攻めるゴルフで手強い存在になっていますね」
米ツアーNo.1は
平均飛距離317ヤード
ご存じダスティン・ジョンソンの2015年のスタッツは317ヤード。米ツアーでは平均飛距離が300ヤードを越える選手が25人もいる。294ヤードの松山英樹は57位と層の厚さを感じさせられる。
試合の開催されるコースも長くてタフになっていく中で飛距離の要素はますます重要になっている。
次回は日本ツアーのプロの飛距離と打ち分け方を研究しますよ。