繰り上げ出場から一転
メジャー初制覇!
全米プロゴルフ選手権は、シンデレラ・ボーイが誕生すると言われている。1981年初優勝のラリー・ネルソン、1983年のハル・サットン、1986年のボブ・ツエー、1989年のペイン・スチュワートにしても、この全米プロでメジャー初優勝してトッププロとして存在感を表し、活躍して行ったからである。
けれども1991年のジョン・デーリーほどドラマチックな筋書きはない。彼は、欠場選手を待っていたウェイティングリスト組だった。
ぎりぎりまで待っていたが結局あきらめて自宅に戻った。ところが、ニック・プライスが急遽、夫人の出産のために欠場したため空席ができて、再び自宅から車を夜通し走らせて、ようやく初日のティアップに間に合った。フラフラのまま出場して見事優勝したのだ。それまでジョン・デーリーは、2部ツアーに出場していた選手だったのである。
![画像1: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/229adf5503de7e1cb103d07f466d23f7b51112c1_xlarge.jpg)
![画像2: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/b500890f32177f0cef06838830b3714615eb0405_xlarge.jpg)
![画像3: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/37e9de936d34f5140c2a51582629c44f285b5d1a_xlarge.jpg)
![画像4: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/475f4860f580733f8736b53bef83a124ddf1fd4e_xlarge.jpg)
![画像5: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/2d930c2f9d85fd51462c832cca3f23d891d8e24b_xlarge.jpg)
![画像6: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/603a3aa82822c75bc10babcc4304277884f2db23_xlarge.jpg)
![画像7: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/2e436e4f6943c826647a1cbf5c8b2b0628aba098_xlarge.jpg)
![画像8: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/066fc863b54b0fe333fac241f1ecc3c8831859ec_xlarge.jpg)
![画像9: 【写真の記憶】⑦ジョン・デーリー
金髪をなびかせ豪打を連発する“悪童”登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/f0eb6bc011986e44058f5a522c1c0d85b9868071_xlarge.jpg)
もっとも負けん気も強くて、2部ツアーにいたころ、「あいつらレギュラーツアーで戦っている奴らと俺は、(ツアーテストで)たかだか1ストロークしか違わなかったんだ。それは奴らがそのとき幸運に恵まれ、俺がたまたま1打不運だっただけなんだ。だから、レギュラーツアーに行ったらすぐに勝ってみせてやる」と言い放っていた。
![画像: 1995年、セントアンドリュースでの全英オープンでメジャー2勝目。一発屋でないことを証明した](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/06/07/528919c517dbfe5ef4c659f1573a4e3025ea6843_xlarge.jpg)
1995年、セントアンドリュースでの全英オープンでメジャー2勝目。一発屋でないことを証明した
いかにもデーリーらしいが、彼はこの大会でツアー初、メジャー初優勝して、その後活躍し、全英オープンにも優勝した。残念ながら、途中アルコール依存症で問題を引き起こしたりしたが、僕は彼のような愛すべきキャラクター、悪童のような雰囲気はツアーには欠かせない存在だと思っている。
悪童デーリーが、見事に輝きを見せたシーンは、いまも忘れられない。(文・三田村昌鳳)