月刊ゴルフダイジェストの好評連載「振り子の教室」。パットにまつわるさまざまな疑問や悩みを、パット研究科の星谷孝幸先生が科学的な視点で解説してくれます。

今回のテーマは、パターを頻繁に換えるのはいいのか、それともダメなのか。ほしや先生、さっそく教えてください。

Q
プロの使っているパターを
追いかけるように買っています。
これってアリですか?

A
コロコロ換えるのは
条件付きで“アリ”です

「プロでもパターをしょっちゅう替える人がいますが、僕らも替えていいんですか? 感覚が変わってしまいそうで怖いんですけど」先日、こんな質問を受けました。これに対する私の答えは、“条件付き”で「YES」となります。

その条件は、「正しいストロークができている」ということ。すなわち、パターヘッドがターゲットに対して、できるだけストレートに動く、そしてインパクトに向かってヘッドを加速させながら、ボールを転がし出せることです。これができていれば、パターをコロコロと替えても、そのメリットを享受できるでしょうし、大きな失敗もありません。

画像: パット名手・藤田寛之も、スクェアに構えにくかったり、タッチに違和感を覚えたりする場合には、2番手や3番手の出番。直感に従って、日によって替えることもあるという

パット名手・藤田寛之も、スクェアに構えにくかったり、タッチに違和感を覚えたりする場合には、2番手や3番手の出番。直感に従って、日によって替えることもあるという

話は少し逸れますが、正しいストロークのために必要なことをお伝えしておきましょう。実はパットというのは、「ペンで模範文字をなぞるような動作(修正動作)」なんです。パットのように、比較的動作のゆっくりしたものは、「パターヘッドを真っすぐ動かそう」と脳で考え、それを動作に移し、視覚から入る実際の動きを修正しながら行っています。

その誤差が少なく、思い通りに正確に動かせるほど、「ストロークの精度が高い」ということになるのです。

画像: ジェイソン・デイのパット練習。ヘッドとシャフトの動きを意識しながら練習を繰り返す

ジェイソン・デイのパット練習。ヘッドとシャフトの動きを意識しながら練習を繰り返す

これを踏まえると、ストロークの精度が高い人は、どんなパターを使っても、急に入らなくなることはまずないと言えます。その日の体調や感覚で、スクェアに構えにくかったりすることはよく起こります。そういう時は、直感に従って、構えやすいものにチェンジすれば、狙い通り、良い結果につながるでしょう。

発展途上の人はまずは
“基準の1本”で学習する

しかし、ストロークの精度があまり高くないのに、パターをとっかえひっかえするのは、やめた方がいいでしょう。基本が疎かなのに、「このパター、俺に合ってない」と考えて道具を換えても、迷路に入り込むだけで、逆に上達の足かせにもなりかねません。

それよりも、まずは基準となるパターを定め、それで脳と動作の誤差を埋める練習に取り組むことです。

ちなみに、私は35インチのエースパターの他に、2本のパターを使い分けています。1本は重いグリーン用のパターで、軽めのシャフトで半インチ長くして、シャフトのしなりを生かします。もう1本はヘッドが黒いもの。これは単純にその日の感覚で選びます。

パターを換える、特に形状が大きく異なるパターに換える場合に、結果が悪くならないための対処法を最後にお伝えしておきましょう。

画像: ピン型ならフェース近く(左)、ネオマレット系なら深め(右)に重心がある。そこを真っすぐ動かそうとすると、どんなパターを使ってもストロークが安定しやすい

ピン型ならフェース近く(左)、ネオマレット系なら深め(右)に重心がある。そこを真っすぐ動かそうとすると、どんなパターを使ってもストロークが安定しやすい

それは、ヘッドの“重心”を意識してストロークすることです。厳密な位置じゃなくていいので、おおよその重心の位置を真っすぐ動かすようにしてストロークしましょう。重心が真っすぐ動くことによってヘッドも真っすぐ動きやすくなるので、どんなパターを使ってもバラつきが抑えられます。

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