月刊ゴルフダイジェスト9月号では、年に1度の名物企画である「D-1グランプリ」を掲載します。そこで、過去の大会をプレーバック!今回紹介するのは、2013年大会。この年はいわゆる「やさしい」ドライバーが決勝トーナメントに名を連ねた大会でした。
3年前の大会というだけあって、現在まで続くシリーズが多数エントリーしています。皆さんが今使っているドライバーもあるのではないでしょうか。結果は・・・
全63モデルの中から予選を勝ち抜いてきた16本は以下のモデル。
ツアーステージ・ Xドライブ709 D450
マグレガー・マックテックNV
ピン・G25
ミズノ・JPX825
タイトリスト・913D3
プロギア・IDナブラ
ホンマ・ツアーワールドTW717 460
フォーティーン・CT-112
テーラーメイド・R1
キャロウェイ・Xホット
スリクソン・Z525
ナイキ・VR_Sコバ―ト
ヨネックス・アイ・イーゾーン
ヤマハ・インプレスX リミックス
ロイヤルコレクション BBD 105Vフォージド
マルマン・コンダクタープロ-X
外ブラエース対決
ベスト16の戦いの中で、今回はテーラーメイド「R1」とピン「G25」の対決をピックアップします。
テーラーメイド「R1」は、当時ツアーで使用する選手が多かった人気モデル。重く、低重心なヘッドから放たれるロースピンの弾道が魅力でした。対するピン「G25」は重心の低さ、重心距離、慣性モーメントにおいて、他のモデルとはかけ離れた数値を出す、特異な存在でした。
結果は、テーラーメイド「R1」が251ヤード(試打した3名の平均飛距離)だったのに対して、ピン「G25」は255ヤードを記録。シャローバックで高打ち出しの弾道の「G25」がランを稼ぐ「R1」を退けた。
ベスト8に残ったクラブは
ピン・G25
タイトリスト・913D3
フォーティーン・CT-112
キャロウェイ・Xホット
ナイキ・VR_Sコバ―ト
ヨネックス・アイ・イーゾーン
ヤマハ・インプレスX リミックス
マルマン・コンダクタープロ-X
”低重心”がこの年のキーワード
ベスト8の中でピックアップする戦いは、キャロウェイ「Xホット」対ヨネックス「アイ・イーゾーン」。
つかまりが勝敗を分けた
結果は「Xホット」が248.3ヤードで、241.5ヤードを記録した「アイ・イーゾーン」を下した。勝因としては、試打した横田プロ曰く、「ヒール寄りにスウィートスポットがあるから、球がつかまりやすい」と分析。やさしさに定評があった「アイ・イーゾーン」でしたが、ここ一番でしっかり振れて、つかまったドローボールが打てる「Xホット」の勝利となりました。
決勝はタイトリスト「913D3」対ナイキ「VR_Sコバ―ト」
タイトリスト「913D3」は、この大会で数々の難敵を撃破してきた完成度の高いドライバー。手強いイメージがあったタイトリストのドライバーでしたが、913になってからは万人が使えるやさしさを備えていました。意外にもタイトリストのドライバーが決勝進出したのはこの大会が初めてでした。
対するナイキ「VR_Sコバ―ト」は、大会前は決して本命視されておらず、決勝進出も驚きの声が上がったほど。しかし、2007年大会でナイキの「サスクワッチ」が優勝した経験があるだけにその"潜在能力"は侮れない存在でした。
結果は、D-1史上初のプレーオフにもつれ込む大接戦。プレーオフの末、「VR_Sコバ―ト」が298.9ヤードを記録し、「913D3」の295.0ヤードを上回り、07年以来の栄光となりました。
勝負を分けたのは、”落ち際のひと伸び”。「913D3」はランが多く出たのですが、”落ちない棒球”でキャリーを伸ばすナイキの「VR_Sコバ―ト」には、一歩及びませんでした。
2013年大会を機に、やさしいドライバーに、安定感だけでなく、飛距離も求める傾向になったかもしれませんね。
優勝した「ナイキ・VR_Sコバ―ト」についてマキロイからコメントをもらいました↓↓↓