「みんゴル選手名鑑」では、日本国内だけでなく、海外やシニアに至るまで、それぞれのツアーで活躍する選手たちをご紹介します。

2016年の全英オープンで、大会最多アンダーパー記録となる通算20アンダー、「264」でメジャー初制覇を果たしたヘンリック・ステンソン。最終日に3連続バーディを2回記録するなど「63」をマークしたゴルフは圧巻でした。

2016年 全英オープン 写真/姉崎正

そこで今回は、「男子スウェーデン人として、最も成功したゴルファー」(女子にはアニカ・ソレンスタムがいる)といわれるステンソンを紹介します。

生年月日 1976年4月5日
出身 スウェーデン ヨーテボリ
プロ転向 1999年
身長 188cm

スランプに悩まされた時期から
欧州ツアー賞金王&「フェデックス」年間王者になるまで

北欧スウェーデン出身のステンソンには、あまり感情を顔に出さない冷静なプレーぶりから「アイスマン」というニックネームがあります。

ステンソンといえば、パーオン率2位(2016年7月18日現在)、フェアウェイキープ率7位(2016年7月18日現在)など、正確なショットが持ち味です。しかし彼は、プロになってから2度のスランプに陥っているのです。

1度目は、2001年からの3年間の時期で、ショットの正確性を失っていました。しかし、2004年欧州ツアー「ザ・ヘリテージ」で3年ぶりに優勝したときは、最終日フェアウェイキープ率100%を記録し、スランプを脱しました。

2度目のスランプは、11年にかかったドライバー・イップス。12年には世界ランキングは230位まで降下しました。現在でもほとんどドライバーを使用しないのは、11年にかかったドライバー・イップスに起因しているのかもしれません。

画像: ティショットはほぼ3番ウッド 写真/有原裕晶

ティショットはほぼ3番ウッド 写真/有原裕晶

ステンソンが世界的に有名になったのは、2013年シーズンでしょう。その年は、欧州ツアー賞金王「フェデックスカップ」年間王者のダブルタイトルを獲得しました。

「フェデックスカップ」といえば、2007年から始まったPGAツアーのクライマックスを飾るプレーオフです。全4試合で構成され、年間王者には1千万ドル(約11億円)のボーナスが付与される豪華な戦いです。

ステンソンは、2013年「フェデックスカップ」で欧州出身選手としては初の年間王者に輝きました。1日で、優勝賞金114万ドル(2013年10月当時の換算で約1億4000万円)とボーナス1千万ドル(約10億円)合わせて11億4000万円を手にしたのです。

2015年の「フェデックスカップ」でも2位になるなど、プレーオフでの強さには定評があります。

レガシーブラックアイアンでショット精度No.1

2016年 WGCキャデラック選手権のセッティング 写真/有原裕晶

ステンソンは、使用するクラブが特徴的な選手でもあります。

2014年からキャロウェイとクラブ契約していますが、それまでの彼のバッグの中には様々なメーカーのクラブがありました。パターはイエスやシーモア、ピレッティなど、いろいろなメーカーのものを使っていたようです。

2016年全英オープンを制したクラブセッティングを見ても、「レガシーブラックアイアン」は2010年に発売されたモデル。また3番ウッドも、「ディアブロ・オクテイン・ツアー」で、こちらも2010年発売のものです。クラブへのこだわりの強さを感じるセッティングになっています。

全英オープンでは「ディアブロ・オクテイン・ツアー」を使用 写真/姉崎正

ステンソンのドライバーショット

2016年シーズンは全英オープンを含め2勝し、世界ランクも5位(2016年7月22日現在)に浮上する好調ぶり。またプレーオフシリーズに強い彼ですから、これからシーズン終盤にかけてますます活躍してくれることでしょう。

This article is a sponsored article by
''.