ピッタリの番手を振り回しちゃダメ
短いパー4でティショットを上手く打てば、残りの距離は100ヤード前後。この距離からなら、なんとか1ピンに寄せ、「あわよくばバーディ」といきたいもの。だけど、実際は乗せるので精いっぱいというのが実情だ。たかが100ヤードがちゃんと乗せられないのは、どうしてなのだろうか。
「100ヤードくらいの距離を、目いっぱいのクラブで振り回しているのがダメなんです」
解説してくれた人
そう指摘するのは、谷口拓也プロだ。
「バーディチャンスにつけたいと思ったら、ただ″距離を打つ″だけじゃダメなんです。ちゃんと″狙って″打たないと。フルショットで100ヤード打てるAWを振り回したら、ドーンと高い球になるでしょ?そのスウィング、その球で″狙う″なんて無理です。きちんと制御されたスウィングで、低めの球でラインを出していくことが″狙う″ってことなんです」
PW・100ヤードショット
なるほど。そういえば、上手い人の100ヤードショットって、球の高さが僕らの半分くらいだ。スウィングも、目いっぱい振ってないような気がするぞ。じゃあ、具体的にはどう打てばいいんですか?
「ひとつめは、マン振りせず、振り幅をコントロールすること。ふたつめは、スウィング中に右手首の角度をキープすること。そして最後にインパクトからフォローにかけて、左腕を上手く″ロール″させること。この3つが100ヤードを″狙う″お約束です」
お約束1
振り幅を揃える
ポイント1
グリップは短くしっかり握る
PWで100ヤードを狙うには、まずはクラブを短く握ることが大事。自然とスウィングの弧が小さくなって、飛距離が落ちる。また、ヘッドが走って飛びすぎないよう、普段よりもグリップを強めに握るのがポイント。
ポイント2
左手のアークで振り幅を決める
大振りを防ぎ振り幅を揃えるには、左腕でスウィングの弧を作る意識を持とう。クラブを短く持って左手1本でトップを作ると、長く持ったときよりヘッドの位置が低くなる。これ以上の大振りは禁物だ。
お約束2
右手首の角度をほどかず振る
ポイント1
シャフトが「9時」のときの右手首をキープ
右手首の角度は、インパクト時のロフトや入射角を決める大事な要素。テークバックでシャフトが地面と平行になる位置でできる右手首の角度を、インパクト後まで保つ。
ポイント2
フォローまでヘッドが手元を追い越さない
右手首の角度を保って球を打てれば、インパクト直後までヘッドは手元を追い越さない。手首がほどけてしまうと、インパクト時にロフトが増えたり、ヘッドが走ってしまって距離が狂いやすい。右手一本でアプローチすると感覚をつかみやすい。
お約束3
左上腕を″ロール″させる
ポイント1
ひじを下向きに使う
インパクトからフォローにかけて、体の回転と左腕を同調させ、左上腕を外旋させて球をつかまえ、振り抜いていく。この動きは、ひじを下向きに使うのがポイントなので、アドレス時の左腕の向きに注意しよう。
ポイント2
左腕と体を一体にして回す
実際には、腕自体を積極的に回すというよりも、体(胸)の回転につられて腕がロールする感覚に近い。インパクトからフォローにかけて、手元を体の正面にキープしたままクラブを立てて振り抜くイメージだ。
今回は、ここまで。Vol.2では、ピンの位置によって球筋を変えた狙い方のコツをお伝えします!
出典/2013年月刊ゴルフダイジェスト11月号
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