2016年の「富士フイルム シニア チャンピオンシップ」でプロ初優勝を遂げた田村尚之。並みいる強豪を押しのけて栄光をつかんだ49歳でプロ入りしたオールドルーキーのポリシーは「頑張らない」。それって一体、どういう意味なのだろうか?

「無理せず、苦労せず、がんばらなくても、ゴルフは上手くなる」

練習しなくても上手くなれるなんて言われても、多くのゴルファーは「そんな都合のいい話があるわけない」「ゴルフは練習してなんぼ」と思ってしまうのは普通のことだろう。

しかし、実はそれを実践するサラリーマンゴルファーがいることをご存知だろうか? その人の名は、田村尚之。49歳でプロテスト一発合格。ツアー1年目でシード権を獲得し上位争いを繰り広げると、今回ついにシニアツアーでプロ初優勝まで遂げてしまった。

でも、何て言ったって練習しない。アマチュア時代からラウンドは月に一度の“月イチゴルファー”。ラウンド前の練習もしなければ、冬は寒いからとゴルフをしない。それでも、ドライバーの飛距離は軽く打って300ヤード、狙い通りに真っすぐ飛ぶというから驚きだ。それを支えているのが、セオリーからかけ離れた、独自思考のゴルフ。

「自分にやれることしかやらない。アマチュアの多くはゴルフのセオリーと言われるものに縛られすぎなんですよ」(田村)

アドレスでは前傾しない、ハンドファーストで構えない。かかと体重でアドレスして、テークバックで体はねじらないなどなど……。なんとなく「あっち向いてホイ!」の動きと似ているが、それが大きな力を生み出しているのだそう。

画像: かかと体重でかつハンドレートに構えるのが田村流

かかと体重でかつハンドレートに構えるのが田村流

かかと体重で構えるのは「足はかかと側に付いているからそのほうが自然だから」、体をねじらないのは「コマのようにその場でクルッと回転して打ったほうが遠心力が働きやすいから」。

セオリーではなく、算数や理科で考えた証明された定理や明らかになっている事実を基に考えられたゴルフスウィングだから、無理な動きが一切なく超効率的。当然再現性が高く、体にもやさしい。

また、ドライバーからパターまで打ち方は1つだけだから、あれこれ練習することなく1つの打ち方をマスターしてしまえば、どんな状況でも対応できるというわけだ!

従来良しとされてきたセオリーからかけ離れているが、ものすごく合理的な田村プロのゴルフ観。これからさらに話題になりそうだ。

写真/小林憲司、姉崎正

This article is a sponsored article by
''.