「ボクたちのジュニア時代」では、現在第一線で活躍するプロのジュニア時代の思い出をご紹介します。
第2回は、北田瑠衣プロ
通算6勝に加え、2005年に宮里藍プロと出場した「女子ワールドカップ」では、初代チャンピオンになるなど、輝かしい経歴を持つ彼女。どのようなジュニア時代を過ごしたのか、北田プロ本人に語ってもらいました。
礼儀には厳しくてもスコアには“寛大”がいい
小さな練習場で腕を磨いた
私がゴルフを始めたのは、小学4年生の時。父の早朝練習について行ったのがきっかけでした。ほどなくしてスクールに通うことになったんです。打席からネットまで3メートルあるかないかの小さな室内練習場でしたね。グリップやテークバックなどの基本をみっちり教わりました。(北田プロ)
ほめられるうちにゴルフが好きになった
はじめた頃はそんなに真剣に取り組んでいたわけではなかったんです。でも、スクールの先生がすごくほめてくれる人で、そのうちにのせられたというか、ゴルフがすごく楽しくなってきたんです。それから父ともラウンドするようになりました。すると、父にもほめてもらい、ますますゴルフが好きになりました。それでゴルフ部がある中高一貫校に進学したんです。
憧れは塩谷育代プロ
真剣にプロを目指そうと思い始めたのは高校二年生の時かな。その頃はプロのトーナメントにも出させて頂いたりして、自分もプロになるんだなあって自然に思ってきたんです。当時は塩谷育代さんが強くて憧れでしたね。私もああなりたいなあって。
父にはすごく感謝しています
ジュニアゴルファーは親の支えがなければ活動できません。コースの送迎、クラブの調達や調整、試合へのエントリーとか、ゴルフ以外の競技もそうだと思いますが、ゴルフは特にそれが必要だと思います。私の父は、まさか私がプロになろうとしているなんて思ってもみなかったようでびっくりしていましたね。でも、その父の支えなくしてここまで来ることはできなかったので、とても感謝しています。
スコアには“寛大”であってほしい
私のまわりには、試合で叩いて負けてしまうと帰りの車中で怒られ続けるっていう子もいました。その子は怒られるのが嫌で、ついにはスコアをごまかすようになってしまったんです。ゴルファーとしては言語道断ですけど、子供の心情としては致し方ないですよね。だから、親御さんたちには、“スコアに関して”あまり厳しく言わないであげてほしいんです。ルールやマナー、挨拶などには厳しくても、スコアに関しては常に前向きでいてあげてほしいんです。
幸いにも私は、スコアについて父から怒られた記憶がないんです。そのおかげか、今でも常に前向きに物事を考えられるようになったのかなって思っています。
※月刊ゴルフダイジェスト2014年10月号より