テレビ中継を観ていると、藤田寛之プロはアプローチ前にピンを見ながら素振りを繰り返しています。ゴルフ界随一のアプローチ名人が素振りを繰り返すのは何故だか分かりますか?
実はここに藤田プロ流の距離感を出すヒントが隠されているのです。
「素振りをしながら、予想される弾道を3Dでイメージしているんですよ。上げるのか、転がすのか、落ちてからどんな転がりをするのか。アプローチは特にその見極めが大事なんです」(藤田プロ)
そこで今回は藤田プロがアプローチを打つ前に何を考えているのか、順を追ってご紹介します。
まずはライを確認する
アプローチになったらまずはライをチェックしましょう。ボールが浮いているのか、沈んでいるのか、順目か逆目か。打つ前に必ず確認するようにクセをつけましょう。
どのように転がるのか
次に、グリーンの傾斜、重さを考慮して、落ちてからどのように転がっていくのかをチェックします。ここで落とし所が決まるのです。特にグリーンの重さは、日によって・時間によって、状態が変化するため、朝の練習と後半のハーフに出る前に練習グリーンで必ずチェックしましょう。
ボールから落とし所まで、歩測する
落とし所が決まればその一点に集中します。絶対ではありませんが、時間があれば、歩測を行いましょう。より明確に打ち出しのイメージを出すことができるでしょう。
最終的に打ち方が決まる
全ての要素を踏まえたうえで、最終的に打ち方が決まります。上げるのであれば、上の写真のように目線を高くして素振りをしましょう。
藤田プロの距離の出し方
ボールの横で素振りをするだけでは、なかなか距離感を掴むことは難しいです。藤田プロは右手でボールを投げるようにストロークして、イメージを出しているのです。
とにかくアプローチは、ショット前の準備が大事!どのような弾道で、どこに落とすかを明確にイメージしてから臨むようにしましょう。
※月刊ゴルフダイジェスト2013年9月号