バンカーから出すだけならなんとかなってもピンがバンカーから近い位置にあるとゆるんで上手く脱出できなかったり、力んでホームランしてしまう。いちばん簡単に寄せる方法ってなんだろう?
解説してくれるプロ
ピンが近い状況でも、ドンと打ち込んで足を使う方法と、砂をサッと薄く取って上げて止める方法を使い分ければ、ピンに寄せられそうだ。でも、テレビでトーナメント中継などを見ていると、プロがフワッとやわらかい球で寄せているのを見る。あれってボクらにはできないのだろうか?
「そんなことはありません。ちょっとコツをつかめば、アマチュアの方でもできる打ち方ですよ」
本当ですか?せっかくなので教えてください!
「フワッとした球は、打ち出しは高めに出ますが、スピンがかかりすぎず、落ちてから自然に転がりの計算をしやすいんです。スピンが効きすぎてショートするのを防ぐ打ち方ですね」
なるほど、具体的にはどうやって打つんですか?
「フェースを開いて砂を薄めに取り、球を上げるというのは前回の打ち方に似ていますが、ヘッドスピードを上げすぎないように手首の動きを抑え、大きな円弧でスウィングするのがポイントです」
ヘッドをあまり走らせないということですか?
「そうです、手元を体の正面にキープしたまま、体の動きでスウィングする感じです。いちばんのポイントは、打ち急いで腕を振らないこと。クラブの重さだけでスウィングし、手の力に頼らないことが重要なんです」
ミスの原因!
100点満点を狙うからシビアになって力むんだ
「アマチュアは100点満点を狙いすぎる」と川村プロ。バンカーは、ダフリ気味に入っても大きなミスにならないので、もっと気楽にアバウトでいいと割り切ることが大事。
手首の動きを抑えて体の回転でスウィング
ポイント1
クラブの重さだけでスウィングするイメージ
腕の力でクラブを加速させないように注意。切り返しでクラブの重さをしっかりと感じ、その重さだけでスウィングするイメージだ。ヘッドを走らせるとスピンが効きすぎる
ポイント2
スタンスは狭めでフェースはしっかり開く
フェースは大きく開き、ボール位置は左胸の前。スタンスは狭めにし、左右5対5くらいの体重場配分で回転しやすい構えを作ろう
ポイント3
コックを入れるタイミングを遅らせる
スウィングの円弧を大きくするために、手首のコックは抑えめにする。コックを入れるタイミングを遅らせるような感覚がいい
ポイント4
体をしっかり回してスウィングする
手元でスウィングせず、体をしっかり回転させることが大事。手元を体の前にキープし、肩を入れ替えるようにスウィングしよう
ポイント5
腕と体を連動させて回転でスウィング
腕と体の正面にキープし、体の回転と同調させる。あまり大きく体重移動せず、その場で足踏みするようなイメージで体を回転させよう
ポイント6
フワッとやわらかく下手投げのイメージ
下手投げでボールを放り投げるときは、腕をやわらかく伸ばしたまま、手に持っているボールの重さを感じながら腕を振る。これに近い感覚で、クラブの重さに腕が引っ張られるようなイメージだ
なるほど、ヘッドが大きく円を描くようにスウィングすればいいんですね!フラリとやわらかい球で高めに打ち出し、クリーンに落ちてから自然に転がるんですね!川村プロ、練習してみます!