前回の田中秀道プロのレッスンで、ラフからでも“攻め方・打ち方・考え方”の3つを組み合わせれば、パーを狙えることは分かりました。
では、例えば残りの距離が短いほど、その確率は上がるのでしょうか。
「確かに一理ありますけど、一概にそうとはいえません。ロフトがあっても芝に食われて飛距離は落ちます。ウェッジやショートアイアンだからといって、ラフからバンカー越えを狙っていくことはかなりのリスクがあるということです」(田中プロ)
そこで今回は、田中プロに100ヤード前後の残り短い距離で「ラフの抵抗を最小限に抑える打ち方」をレッスンしてもらいました。
ラフの抵抗を最小限に抑える打ち方
ポイント① どのくらい食われるかを確認する
前回のレッスンでも紹介しましたが、残り短い距離でもどのくらい食われるか、この確認を怠ってはいけません。何度も素振りをしてその抵抗をイメージしてから番手を選びましょう。
ポイント② ボールを上げようとしない
ウェッジやショートアイアンはもともとロフトがあるので、上げようとしなくてもある程度は上がります。それを無理やり上げようとすることで上半身が浮き、ボールにパワーが伝わらなくなって、結果飛距離をロスしてしまいます。
ポイント③ 体をしっかり回す
基本的なことですが、体はしっかり回しましょう。ラフの抵抗に負けまいとして、腕の力でスウィングしてしまう人が意外と多いです。体の回転が止まると、左へのミスも出てしまいます。体を回転させることで、フェースをかぶらないようにするという働きもあります。
順目と逆目、それぞれの打ち方
ラフに入った場合、ライが順目であるか、逆目であるかによって打ち方は異なります。田中プロに、それぞれの打ち方を教えてもらおう。
順目の場合
クラブを振っていく方向に芝が倒れている「順目」は一般的に打ちやすいとされていますが、ボールが浮いているということもあるので注意が必要です。ヘッドが下から入ると、だるま落としになる危険もあるので、やや上から打つ意識を持ちましょう。
逆目の場合
打つ方向から芝が倒れている「逆目」は順目に比べて、芝の抵抗が大きいので、ヘッドが抜けにくく、スウィングが難しいです。ヘッドが抜けにくいほど抵抗のある状態なので左足体重を意識しましょう。ひざを曲げて重心を下げて、強く叩けるようにしましょう。インパクト後にヘッドを戻す勢いでボールを叩きましょう。
芝の抵抗で落ちる飛距離は、ウェッジでは1~2割、7番アイアンでは4割だと言われています。ロフトのあるクラブでも芝の抵抗があるということを理解し、クラブを選択する。そして、今回のレッスンを参考に、打ち方にも注意を払う。それがラフからパーを取るための最短ルートなのです。
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