2016年の「福岡シニアオープン」で2勝目を挙げた水巻善典。名門・鳴尾GC所属。鳴尾で磨かれた、アゴが高いバンカーでもピンに寄せるポイントをレッスンしてもらおう。
ピンまで10ヤード以上あるなら、アゴが高くてもフェースは開かなくてOK!
「みなさんアゴが高いとフェースを開かないといけないと思ってしまうんですよね。僕が所属する鳴尾GCには自分よりも背が高いアゴがたくさんありますけど、フェースを開かないで打てます。フェースを開いてしまうと、球が全然飛ばなくてアゴまで届かないというミスも発生しますから」(水巻善典、以下同)
「もちろん、アゴが高い上にピンが近い状況だったらフェースは開きますが、普通のコースでは滅多にありません。アゴからピンまで10ヤード以上あったら、フェースは開かない。サンドウェッジはロフトがあってバウンスが出っ張っているから、フェースを開かずそのまま打っても球が上がる構造になっていますから」
POINT:左足体重で構えたら「左一軸」をキープして振ろう
「バンカーでのミスは、自分で球を上げようとすると出ます。ロフトが56度もあれば十分球は上がるのに、無理に上げようとして右体重になり、ボールのかなり手前を打ってしまうのが原因。左足体重で構えたら、そのまま体重移動せずに打つ。左一軸でボールの手前を狙って打てば、ヘッドが手前に入りすぎることはありません」
POINT:グリップはゆるく持つ! ヘッドが砂に刺さらない
「また、バンカーショットでは、砂の抵抗があるからとグリップを強く持ってしまいがちです。そうすると、ヘッドが砂に深く潜ってしまう危険があります。グリップはソフトに握って、ヘッドを走らせましょう」
考えてみれば、サンドウェッジはバンカーから脱出するための機能が盛り込まれた「お助けクラブ」。クラブを信じて打てば、意外とカンタンなのかも。シニアツアー2勝目を挙げた大ベテランにあやかって、次のゴルフでは「開かないバンカーショット」ぜひ挑戦してみよう。
※月刊ゴルフダイジェスト2015年11月号掲載