2017年の全米オープンは、ブルックス・ケプカの初優勝で幕を閉じた。2016年にはダンロップフェニックスで優勝。日本でもおなじみのケプカの、300ヤードを楽々超えつつ正確性も兼ね備えたスウィングを、じっくり見てみよう。
飛ばしの土台は肩幅より広いワイドスタンス
飛ばしと土台となる下半身をどっしりと安定させる、ワイドスタンスが特徴。グリップはスクェアだ。
コックを入れながらバックスウィング
コックを入れながらクラブを上げていき、左腕が地面と平行な位置でクラブと地面との角度はほぼ90度。肩も十分に回っている。
ベルトのバックルに注目! 上下のねん転でパワーをためる
トップでベルトのバックルがあまり回っていないのは、ねん転が深い証拠。左肩甲骨が大きく開いてリラックスしている。フェースの向きは空を向くシャットフェース。
右ひじを絞りながら下ろす
特徴的なのは右ひじの「絞り」。インパクトにかけて、左股関節にグッと体重が乗っていく、力強いダウンスウィングだ。
体のラインもフェースもスクェアなインパクト
左の壁が強く、体のポジションが「逆Kの字」になっている。バックスウィングのシャットフェースがそのままに、インパクト直後のこの段階では手首・フェースのローテーションがほとんど見られない。
左ひじを引いてフェースの返り過ぎを防ぐフォロー
インパクトからフォローで左ひじを伸ばさずに後ろに引いて、フェースの返りすぎを防いでいる。
バランスのよいフィニッシュ
左足の上に真っすぐに立つバランスのとれたフィニッシュ。
ドライバー連続写真
(スウィング解説:小達敏昭プロ)
全米オープンのタイトルを手にしたブルックス・ケプカ。そのスウィングは、フェースの開閉を抑え、上下の捻転差と体の回転で飛ばす、極めて現代的なものだった。体格や筋力の差はあれど、そのスウィングには我々アマチュアが目指すべき要素が数多くある、参考にしてみてはいかがだろうか。
ブルックス・ケプカ、1990年5月3日、アメリカはフロリダ生まれの27歳。183センチ、84キロの体格で飛ばし屋として知られる。ツアーは今回の全米オープンを含めて通算2勝
※本記事は、2016年11月20日公開の記事を再編集したものです。