アダム・スコット、松山英樹、石川遼が同組でプレーすることでも話題沸騰の2016年の日本オープン。その会場に、みんなのゴルフダイジェスト所属プロ・中村修が突撃取材し、アダム、松山、石川の注目選手をプロ目線で最速レポートします。今回は松山英樹!
「松山プロを見てまず驚いたのが、なんといってもカラダでデカさです。外国人選手と遜色ない、というよりも、パッと見た印象はアダム・スコットよりも大きいくらいでした。手をまったく使わずに低く長いインパクトゾーンを作り、回転力で飛ばす。そのスウィングは圧巻です」(中村修、以下同)
まずは松山の絶品スウィングをじっくりどうぞ
「9番でのアプローチ」に世界レベルの対応力を見た
「注目したのは9番ホールのアプローチ。池越えで幅の狭いグリーンに打っていくホールなので、奥にこぼしたことを想定し、奥からのアプローチを繰り返しテストしていました。これが見事だったんです」
「普通の日本のプロは、こういう場所ではフェースを思い切り開き、等速のスウィングで“抜く”ように打つ場合が多いと思いますが、松山プロはフェースを開きすぎず、手前からクラブを入れて、加速するように振っています。技術は必要ですが、このように打つとフェースがボールの下をくぐってしまうダルマ落としのミスが出にくくなります」
「会場である狭山GCの渦巻くような深いラフに対応した見事なアプローチに、どんな芝からでも寄せてくる、世界レベルの対応力を感じました。松山プロといえば豪快かつ正確無比なショットに目がいきますが、このようなアプローチにも、ぜひ注目してもらいたいと思います」
【追記】2016年10月11日17時半
ラフからのアプローチに関して、松山自身は記者会見でこう述べている。
「コースはラフが長くフェアウェイが狭い。セカンド地点のラフからは難しくなるので、頭を使う。グリーン周りのラフは、飛ばさなくていい分だけ、まだやさしい」
渦巻くようなヘビーラフを「まだやさしい」と言ってのけられること自体、さすが“世界のトッププロ”松山英樹と言えそうだ。