2016年シーズン、賞金ランク3位で日本人女子の最高位につけた笠りつ子。賞金女王のイ・ボミを最後まで追い詰め、その粘り強さを発揮した笠りつ子は今年の賞金女王候補のひとりでもある。その強さの秘密に迫る。
それは飛んで曲がらない「ノーコック打法」の証
笠りつ子といえば、トップでクラブがほとんど垂直になるような個性的なスウィングの持ち主。その理由はなぜなのか? みんなのゴルフダイジェスト編集部員兼プロゴルファーの中村修に聞いてみた。
「トップでクラブが垂直になる理由は、バックスウィング中にコックをしない『ノーコック打法』だからです。ノーコックのいいところは、フェース面の向きが変わらないため、方向性に優れている点。一方で飛ばないデメリットがあるのですが、笠選手の場合飛距離もしっかりと出ています」
「その理由が、カラダの回転力。極端なことを言えばアプローチの延長線上のような正確性重視のスウィングでありながら、胴体部分を高速で回転させることで飛距離も十分以上に出す。見た目には個性的ですが、理にかなった、実戦的なスウィングだと言えますね」
熊本震災時にはいち早く募金活動をスタート
昨年4月の熊本地震の後、古閑美保、上田桃子、有村智恵ら同じ熊本出身のプロたちすぐさま募金活動を開始した笠。故郷愛も人一倍強い。
「垂直トップ」のノーコック打法による飛距離と正確性を武器に戦う笠。今年も笠りつ子の活躍に注目だ。