トーナメントを開催するコースの、硬くて速いグリーンはどうやって作られているのでしょうか。最高の舞台に仕上げるために、何年もかけて仕上げるグリーンキーパーのたゆまぬ努力の、ほんの一例を紹介します。
ローラーをかけてグリーン面を締める
男子ツアー「HEIWA PGMチャンピオンシップ」が千葉県の総武CC総武Cで開催中。練習日の夕方に練習グリーンで選手を取材しているときに見つけたのは……これはなんの機械だ!?
こちらは、「転圧ローラー」と呼ばれる、数百キロの圧力をかけてグリーン面をキレイに均す重機。表面の凸凹をなくして、グリーン面を硬くすることで転がりのスピードが上がります。もちろん、スピードを出すためには転圧ローラーだけではありません。芝の状態を健康に保ち、細く元気な葉を育てることも重要です。
転圧ローラーをかけると、ビフォーアフターでどれくらいスピードが変わるのかご存知だろうか? 総武Cのグリーンキーパーの室田浩さんに聞いてみた。
「転圧ローラーをかけると、だいたい1フィートくらいは速くなりますね。今シーズンは雨が多く仕上げるのに苦労しました。今朝(練習日の火曜日)も雨でしたしね。雨が降るとどうしてもグリーン面が柔らかくなるので、表面が荒れますし、スピードも出にくいんです。グリーン面を締めて速さを均一にして、選手たちに最高の舞台を提供したいですね」(室田さん)
なんか乗ってみたいなー。トーナメントの舞台裏は、コース内のあちこちで選手たちに最高のプレーをしてもらおうと暗くなっても作業が続いていました。