最近のツアー、特に海外の試合でよく目にするカラフルなウェッジ。近年、PGAの選手たちの間で、ウェッジのバックフェースにネイルアートならぬ「ウェッジアート」を施すのが流行っているのだ。リッキー・ファウラーやブライソン・デシャンボーなど若い選手を中心に広がりつつある(カバー画像の星条旗柄のウェッジは、ウェスリー・ブライアン所有のもの)。今回はそんな“ウェッジアート”を紹介する。
シンプルな刻印から独創的なデザインのウェッジが次々と誕生
タイトリストでクラブの調整・修理をするアーロン・ディルは、選手からウェッジに関する様々な要求に応えてきた。ロフト角、ライ角の調整、削りやグリップ交換などなど。しかし今ディルにくる要求は、それ以外のこと、ウェッジヘッドの裏側の刻印についてだ。
「選手たちには、何か刻印することを勧めている。『そこにイニシャルを入れてよ。特に気にしないから』という選手に、こだわるべきだと伝えているんだ。面白いことだし、楽しむべきだよ」(アーロン・ディル)
“ウェッジアート”と呼ばれる刻印がツアーで広まるにつれて、ディルの名はPGAツアーで知られるようになった。それまでのシンプルな刻印の代わりに、歌詞や頭に思い浮かんだ独創的な作品が刻まれるようになったのだ。
きっかけは、ファウラーとの会話から
この“ウェッジアート”の始まりは、リッキー・ファウラーとディルが好きな曲や映画について話していた時、ジェプセンの代表曲のタイトルをロブウェッジに刻むという考えが浮かんだ。こうして「コール・ミー・メイビー・ウェッジ」が誕生したのだ。
「ボクらは、大好きなゴルフをプレーしている。同時に、ウェッジアートに夢中になってもいいだろう。個性やコース外での自分を表現する素晴らしい方法だよ」(リッキー・ファウラー)
PGAツアーで大流行のウェッジアート。いつかは日本のアマチュアにまで波及する日が来る、かも。