プロの道具といえば14本のクラブにウェア、シューズにキャディバッグ……だけではない! グローブやティ、マーカーといった「小物」にこそ、プロならではのこだわりと個性が滲む。そんな「プロ小物」を紹介する企画、第二弾は49歳でサラリーマンからプロに転向しシニアツアーでプロ初優勝を挙げた田村尚之の登場!
グローブのこだわりは親指部分の仕上げ
田村のグローブの大きさは20センチとかなりの小さめ。ピタッとフィットしているのがお好みだとか。よく見てみると、親指部分に特徴があると教えてくれた。
「そうそう、グローブには通気のための穴が空いていますが、僕のは特注で、親指にだけその穴を入れてないんです」
「理由ですか? 左手の親指と右手のひらのフィット感が、僕にとってすごく大事なんですよ。ここがゆるむとトップでクラブが落ち着かないんです。それでグローブの親指部分は穴のない特注でお願いしています」
番号は3番と5番しか使わない
ボールへのこだわりも聞いてみた。
「ボールはね、ブリヂストンのツアーB330Xの黄色を使っています。早朝や陽が落ちてからも見やすいでしょ。番号はね、3番と5番以外は使わないので、それ以外はもらってませんね。本球は3番で暫定球は5番。だから調子がいい時はラウンド中ずっと3番を使いますよ。3と5は自分のラッキーナンバーだと思ってるんですよ」と番号へのこだわりも見せる。
オウンネームは意外と普通に”TAMURA"理由は「僕だとバレないように」
オウンネームは”TAMURA"と意外と普通。ある意味、プロっぽくないが……。
「そうなんですよ。練習ラウンドでは、いろいろ試しながら打つからOBやロストもするんですよ。そうすると、誰か拾った人が『あ、これ田村尚之のボールだ。ここでOB打ったな!』なんて思われるでしょ。だから僕だとバレないように”TAMURA"としてるんですよ(笑)」
ボールマークはマグネット式
「マーカーをポケットに入れると、ジャラジャラするでしょ。だからベルトにつけるマグネット式を使ってます。この方が取り出しやすいしね。ウェアの契約をしている『ポール・スチュアート スポーツ』で作っているもので、重宝してます」
ティは「リフト型」
「ティは、コレね。グローブの契約してもらってるキャスコのティなんだけど、飛んでしまっても見つけやすいし、リフトティになっているから抵抗も少なくてインパクトのときに違和感がないんですよ」
サングラスはずっとかけっぱなし
サングラスのこだわりは?
「これはもう、手放せないんですよ。乱視があるからゴルフの時は、右目だけコンタクトをしているんだけど、目の保護にもなるしね。着けたり外したりしないで、ラウンド中はずっとかけてます」
田村プロのこだわりからは、ゴルフをプレーする際「いつも同じでいたい」という意思が感じられた。ポロシャツとズボンは同じものを数セット用意して試合に向かったという伝説のアマチュア、中部銀次郎さんを思い出した。次回のプロは小物にどんなこだわり持っているのか? お楽しみに~。