49歳でサラリーマンからプロ転向後、2016年「富士フイルム シニア チャンピオンシップ」で初優勝を遂げた田村尚之。スウィングは個性的。考え方も常識はずれ。それでも強い田村のゴルフの秘密に迫る!

グリップは体の真ん中か、少し右になるように構える

「アドレスで『ハンドファーストに構えるのが正解』とよく言われますが、私はここでも、セオリーとは逆。グリップは体の真ん中、ハンドレートで構えます」という、田村尚之プロ。

田村プロはなぜハンドレートで構えるんだろう? 理由を聞いてみた。

「ひとつ目の理由は、ゴルフは自分の体の向きの真横にボールを飛ばすものですよね。もしグリップを、右手、左手、同じ高さで重ね合わせて握ることができれば、両肩とグリップで作る三角形は、グリップを頂点とした二等辺三角形になるので、ボールの位置は真ん中で、体の真横に簡単にボールを飛ばせるはずです。

でも、右手が下になると、左右が非対称になり、両肩とグリップで作る三角形の右手の『辺』が左手の『辺』より短くなります。そのため、右肩が前に出た構えになりやすいんです」

画像: ボールは体の真ん中やや右側に置く。ハンドファーストに構えるとアドレス時からすでに下半身と上半身がずれ、肩が開いた構えになりやすい

ボールは体の真ん中やや右側に置く。ハンドファーストに構えるとアドレス時からすでに下半身と上半身がずれ、肩が開いた構えになりやすい

田村プロによれば「体を開かないようにするには、グリップとボールは体の真ん中か、少し右が自然な位置」だという。そして、グリップとボールをそのようにセットすれば、自然にハンドレートの構えになる。

「ふたつ目の理由は、スウィングはそれなりに縦の円運動なので、ヘッドが最下点に来たところで、遠心力が最大になるはずです。ブランコを想像してください。最下点に来たときがいちばん速いはずでしょ。この最大になる遠心力をスウィングでも利用したい。だからこの構えなんです」

難しく考えない田村プロのアドレスを参考にしてみてはいかがだろうか。

※2017年2月2日の記事を再掲

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