2017年1月に発表され、早くも世界中で使用プロが勝利を重ねるなど話題のテーラーメイドのニュー「M」シリーズ。「みんなのゴルフダイジェスト」編集部でも早速試打を敢行してみたところ、ちょっと意外な発見があったのでご紹介! Mシリーズが気になっているスライサーに、特にオススメです。

2016年のMシリーズはアベレージスライサーにはちと手強かった

Mシリーズといえば、2016年のツアー界を席巻し、アマチュアゴルファーの間でも大きな話題となったクラブ。ただ、世のアマチュアゴルファーの多くを占めるスライサーは、こんな思いを噛みしめてもいた。「M1もM2も、使いたいけどスライサーにはちょっと厳しいんだよな、つかまり的に」。

そう、2016年の「M」シリーズ、とくにM2はプロや上級者からはやさしい、つかまりがいいと評価されていたが、アマチュアの、それもスライスが持ち球のアベレージゴルファーにはちょっと厳しいクラブであった。

そして迎えた2017年、新たなるMシリーズが発表され、早くも世界中で勝利を重ねている。平均スコア90台のスライサーでも、今度はどうしても使ってみたい。そこで「みんなのゴルフダイジェスト」編集部は考えた。「そんなときこそ、カチャカチャ(調整機能)だ」と。

移動式ウェートを、思いっきり動かしてみた

画像: こちらノーマルポジション

こちらノーマルポジション

Mシリーズには調整機能がある。とくに「M1」はソールのウェートを動かすことで重心位置を大きく動かすことができる。なおかつ「M1」には460CCのフルサイズモデルだけでなく、440CCの小ぶりモデルも存在する。基本的に、ドライバーはサイズが小さいほうがヘッドがターンしやすく、つかまりやすい。ならば!

画像: 思いっきり動かしてみました

思いっきり動かしてみました

2枚の写真を見比べてほしい。まず、ソール前方のウェートをカチャカチャ。思い切りネック寄り、ドローバイアスがかかる側に移動してみた。これにより重心距離が短くなり、ヘッドがターンしやすくなるはずだ。

さらに、もうひとつのウェートは思い切りソール後方へカチャカチャ。これにより重心深度が深くなり、ミスヒットした場合の曲がりが少なくなってくれるに違いない。ヘッドのターンが苦手で打点が安定しない。スライスが持ち球のアベレージゴルファーの悩みを、これで解決しようという考えだ。

というわけで、コースに持ち込んで、実際に打って試してみた。ちなみに試打スペックは9.5度、純正Sシャフト装着。

いざ、テスト。

結論を先に言おう。みんなのゴルフダイジェストの編集部員(平均スコア90台のスライサー)が打ったところ、ウェートを思い切り「手前で、奥」に移動したM1 440は、正直に言ってナイスショットしか出なかった。

画像: なにごとも極端にやると効果が見えやすい

なにごとも極端にやると効果が見えやすい

弾道はストレートから強いフェード。スライスしない程度につかまりがよく、ドローが出るほどまでに極端につかまりがよくならない。つまり、基本的には右に曲がる球が出るので、持ち球のイメージを大きく変えることなくコースマネジメントすることもできた。これはいい!

そうはいっても、アベレージゴルファーだけの試打結果だけでは心もとないので、プロ資格を持つ編集部員・中村修にもテストしてもらった。

「どちらも460CCのフルサイズであるM1 460とM2と打ち比べてみると、やはり460CCのほうがフェースの弾きやスウィートエリアの広さという意味では上だと思います。しかし、440CCの良さはなんといっても振り抜きの良さ」(中村、以下同じ)

「ヘッドサイズが小さい分ヘッドの慣性モーメントが小さく、シャープにヘッドをターンさせることができるのは“440”の魅力。ウェートを動かすことでその効果が強調されるので、ヘッドをターンさせるのが苦手なゴルファーには、むしろ合うのもうなずけますね」

画像: ちなみに今回のテストではネック部分の調整機能は使用しなかった。ここを調整すれば、さらなるつかまりも実現可能

ちなみに今回のテストではネック部分の調整機能は使用しなかった。ここを調整すれば、さらなるつかまりも実現可能

「小ぶりでシャープな顔をしているので、試しにパー5のセカンドで地面から直接打つ“直ドラ”を試してみましたが、普通に打てましたよ。強風が吹きすさぶ冬の午後のラウンドには、自然に低い球が出るし、武器になります」

画像: M1 440で直ドラを放つプロゴルファー・中村修。低いライン出しショットは風の日に最適!

M1 440で直ドラを放つプロゴルファー・中村修。低いライン出しショットは風の日に最適!

と、直ドラまではさすがにやらないかもしれないが、大いに武器になることがわかった。どんなクラブにも合う・合わないはあるので購入の前にはもちろん試打を勧めるが、もしあなたが「持ち球がスライスのアベレージゴルファー」で、なおかつ新しいMシリーズが気になっているのならば、「M1 440のウェート“全フリ”はつかまる」という情報を、覚えておいていただきたい。

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