松山英樹の2016年からの快進撃を支えているのは、進化し続けるショートゲームであることは疑う余地がない。そんな松山の技術を高めたのが、パットを科学的に分析した第一人者、デーブ・ペルツ考案の練習ギアだと噂されている。いったいどんなものなのか、調査した。
使い始めてからパット時の構えにまで変化が
練習量が非常に豊富な松山が、パット練習時にグリーンに持ち込むのが、この「パッティングチューター」だ。フィル・ミケルソンをはじめ、米ツアーでは50人以上もの選手たちが愛用しているといい、その効果はお墨付き。松山もその流れを受け、昨年のプレーオフシーズンから使用を開始、快進撃につなげている。
「英樹が練習するのは、上りの真っすぐのラインで距離は1~1.5メートルほど。一番幅が狭いところに鉄の球を置いて練習しますね。5球連続で入れるとか工夫して、プレッシャーをかけながら日々やっています」(キャディ・進藤大典さん)
松山自身のストロークも使用とともに変化し、以前よりもパターを吊るような形になってきている。「いいカタチを探していたら、そうなっていた」と本人は語るが、パッティングチューターによって、ストロークが向上しているのは間違いないようだ。では、具体的な機能や効果について、さらに見ていくことにしよう。
両手打ち、片手打ち、これを1日45分
松山は両手だけでなく、片手ストロークの練習もしている。左右の手の力感がバラつくとストロークが乱れる。左右の力感を揃え、その力感を保ったまま両手でストロークすることで歪みのないきれいなストロークになる。その際も、このパッティングチューターは手放していないようだ。
このような地道な練習が、松山の強さを支えているというわけ。
ストロークが正確になって“目の錯覚”がなくなる
パッティングチューターは、先が細くなって集中力が増す。また、左右の手のバランスが一致するので、軌道もリズムも良くなるという。
この「パッティングチューター」はカーペットでも練習グリーンでも使用可能だ。
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