初心者さんにはクラブを握るまえに“体の動き”を教えてあげる
「まったくの初心者さんだからこそ、何も持たずに教えてあげることが出来るんです」というのは御徒町にあるアコーディアゴルフスタジオ、日本プロゴルフ協会会員ティーチングプロA級の根本正樹インストラクター。
「まったくクラブに触ったことがないけど、ゴルフをやってみたいということでこういったゴルフスタジオの門をたたく人も少なくないのですが、そんな人にいきなりクラブを持たせるようなことはしません」(根本インストラクター)
クラブを持たずにレッスン? それは一体どういうことなのだろうか?
「いきなりクラブを持たせて振らせると、自分が振りたいように振ってしまいますよね。ゴルフも最初が肝心で、それを覚えてしまうとクセのあるスウィングで固定されてしまったりするんです。これがなかなか直りにくい。なので、クラブを握ったことのない初心者さんにはまず体の動きを覚えさせることから始めるといいでしょう」(根本さん)
実際にやってみてもらいました。
「まずはアドレスのように自分の前で両手を合わせます。そのまま右手だけを自分から見て時計の3時のほうへ上げます。そのあと残していた左手も同じように3時のほうへ上げ、また両手を合わせましょう」(根本インストラクター:以下同)
「次はあげた順番と逆に左手をおろしてそれを追うように右手をアドレスの位置まで戻します」
「続いて、3時とは逆の9時の方向に左手をあげる。そしてそれを追って右手をあげましょう」
この体の正しい動きを何よりも先に覚えること。これがゴルフを始めるうえで一番大切なんだという。
「上司や先輩に連れられて練習場にだけ行ったことがある生徒さんのほとんどが“手打ち”になっています。というのも『とりあえず振ってみろ』でいきなりクラブを持たされるからなんです。ここでついてしまったクセを直すのは本当に大変。なので、最初に覚えるべきは握り方でも振り方でもなく“体の動かし方”なんです。この動きを覚えれば、自然と体の前でクラブを振ることができるようになりますよ」
これは目からウロコの初心者に教えてあげたい“はじめの一歩”だ。周りにゴルフを始めたいという人がいる方はぜひこの動きから教えてあげよう。