最初はマジメにアスリート同士の「集中力トーク」
ボミ:ゴルフはプレーしますか?
田中:(引退後に)始めたんです。個人競技で、一人でコツコツやるのが体操と似ている部分があるから、体操競技を引退して、はじめて好きになったスポーツです。やっぱ個人でコツコツやる、コツコツ練習するっていうのが好きです。ゴルフの(トーナメントの)緊張感、ハンパないと思います。
ボミ:ホントに静かなんです。たまに、「とっても静かだなあ」って(笑)。
田中:そんな余裕もあるんだあ。
ボミ:でも、優勝を決めるパットはドキドキ! そういうときは「これが入ったら優勝」とかは忘れて、できることだけを意識して打ちます。練習するときも「これが大事なパット」ってイメージして打ったりもします。練習でできないと試合でもできないんです。
田中:いざ勝負。ここは集中しなきゃいけないって時に、集中力が途切れないように工夫してることってありますか?
ボミ:集中力は無意識のことと思います。(無意識にプレーできるためには)ちゃんとカラダを作って、体力が落ちないようにするのがベストかなって思います。それでもやっぱり集中できないときもあるので、その時は私(自分)を信じて、私はできると思うようにしています。これはずっと続けるのは難しいんですけど……。
田中:試合のなかで、オン・オフってつけてるんですか? ここは集中するところ、次のホールに向かうときにはリラックスする、とか。それともずーっと緊張しっぱなしですか?
ボミ:2年前とかは結構それ(緊張しっぱなし)で、最終日に集中することができなかったんですけど、今のキャディ(プロキャディの清水重憲)さんと相談して、歩くときにリラックスしていないと、打つとき集中ができないので、散歩と思うようにしています。
田中:体操競技も個人競技なので、ずっと自分自身と会話をするような感じなんです。「できるよ、できるよ」って自分をほめる。だからオン・オフのつけ方ってすごい難しいだろうなって見てます、いつも。ボミさんでも、手が震えたりとか、ありますか?
ボミ:手よりも、心がドキドキします。
アスリート美女ふたりの「勝負メシ」
田中:集中するためには体力が大事ということですが、食事の面ではどうでしょう。なにか工夫してるんですか?
ボミ:焼肉とか、肉が多いです。ホントはお寿司が好きなんですけど、やっぱり生ものなので。東京とか北海道、海に近いところのときは(火曜の練習日などに)食べて、水曜日からは気を付けてお肉を食べています。
田中:曜日で考えてるんですね。お寿司は何が好きなんですか?
ボミ:ウニと、のどぐろ。あと、去年までは、かつををおいしいと思わなかったんですけど、今年食べたらとってもおいしかった(笑)。
田中:お肉はどういうのを食べるんですか?
ボミ:お肉は、脂肪があまりないのを食べます。ロースとか、ヒレとか。
田中:私は現役時代は決まった食べ物を食べていたんです。
ボミ:えっ、決まってたんですか?
田中:鶏肉がメインで、脂がないもので、野菜中心。つねに体重との闘いなので、(食事の前に)体重計乗って、「何グラムまで食べられる」とか。ホント闘いだったから。
ボミ:それストレスありますか?
田中:ストレスあります。ストレスで太ってる子とかもいました。その分走って、汗かいて、カラダ動かして痩せるっていう。今は自由に食べてます。
ボミ:田中さんは、韓国料理なら何が好きですか?
田中:そうだなあ……あっ、プルコギ。あれはおいしい。キムチも好きです。キムチは小さい時からおやつの時間になると、あまり太らないから食べてました。だからすごい好きです。
ボミ:日本と韓国ではちょっと違いますね。韓国のキムチは、もっと酸っぱい感じが。それが好きです。キムチチゲとかも、酸っぱい感じのキムチが入ったら、辛いし、おいしい。
田中:あと、唐辛子をそのまま食べたりしますよね?
ボミ:青唐辛子?
田中:あれ、好きでした。
ボミ:焼肉には絶対出てくるものなんですよ。私は日本のものだとシソを食べられないです。たぶん、来年は食べられるようになると思います(笑)。
田中:食べるの好きなんですね!
ボミ:楽しいです。
「試合会場で、ほかの選手とおしゃべりしますか?」(田中)
田中:変な話聞いてもいいですか? 試合会場でほかの選手たちとしゃべったりしますか?
ボミ:しますします。ゴルフはほかの選手に勝って優勝するんですけども、私は、(他人のスコアは関係なく)自分がいいスコアを出せさえすれば優勝できると思っています。
田中:自分自身との闘いですね。
ボミ:ほかの選手がいいプレーをしたから(ほかの選手が)優勝ができたんだって思います。
田中:まさに、心の美しさですね!
ボミ:ありがとうございます(笑)。
この対談の模様は、週刊ゴルフダイジェスト2017年4/11号に詳しく掲載されています。そちらもぜひ、チェックを!