午前のハーフは暑かった! ならば食べるメニューは決まってる
子どもの頃、冷やし中華が苦手だったというゴルファーは多い。ツン、とした酢の酸味は、なるほど子ども向けではない。しかし、いつからだろうか、冷やし中華なしで夏を越すことがイメージできないほど、この冷たい麺料理に夢中になり始めたのは。
ましてや、暑い日にハーフのプレーを終え、火照った体をクールダウンさせるには、もうこれしか考えられない。というわけで、メニューを一瞥するや迷わずコイツを選択。「冷やし中華ください!」
こちらの冷やし中華の最大の特徴は一目瞭然、緑色の麺。いわゆるひとつの“翡翠(ひすい)麺”というやつで、ほうれん草が練りこまれているという。食べる前から、すでに「涼」。チリンと鳴った風鈴のような効果を、そのビジュアルはもたらしている。
無論、具にも隙はない。キュウリ、錦糸卵、キクラゲ、ハムの俗に言う冷やし中華四天王がズシリと土台を固め。その上には総大将の風格でエビが鎮座。紅ショウガの赤が彩りを添える。うーん、美味しそう。
というわけで、しのごの言わずに実食。つ……冷たい! アイスクリームを食べたのかな? と一瞬思うほど、麺がキンキンに冷やされている。沸騰した湯で茹であげた麺をここまで急冷するとは……さすが老舗レストラン・アラスカ。仕事が丁寧!
麺と具が別盛りなので、食べたい具を食べたいだけピックアップして麺と合わせるというマネジメントを楽しみつつ食べ進めれば、食べ飽きることなどありえない。よく冷やされた麺と具が、上がりすぎた体温をスーッと適正値まで下げてくれる。食べるクーラー状態だ。うまい! そして、涼しい!
食べ終えて、午後のハーフに思いを馳せながら、こんなことを考えた。この夏は何ラウンドできるだろうか、と。それは、冷やし中華を何回食べることができるだろうかという問いと、ほとんどイコールと言っていいのだ。