右足の「反力」を使えると、さらに飛距離がアップする!
地面反力を使った打ち方は、基本的には左足の動きが重要です。切り返し直前に、左足をつま先方向に踏み込み、その反動を利用して斜め後ろのかかと方向に蹴っていく。それにより、前傾角度が崩れることなく、スウィングスピードをアップさせることができる。これが、僕の提唱する地面反力打法の“基本”です。
このとき、右足も地面反力を使えると、もっと飛ばせるようになります。なので今回は、正しい右足の使い方をレクチャーしたいと思います。左足の動きがある程度マスターできたら、ぜひ試してみましょう。
地面反力打法と言うと、足を“真下”に踏み込むと勘違いしている人が多いのですが、真下に踏み込むと反動は真上にくるため、前傾角度が起き上がってしまいます。それを防ぐため、左足はつま先方向(斜め前)に踏み込むのですが、右足は足裏内側の土踏まず方向、専門用語でいうインエッジ方向に踏み込んでいきます。「斜め左下」に踏み込むイメージです。
斜め左下に踏み込んだ反動で、斜め右上に蹴り上げる
切り返しの直前、左足で地面を踏み込むのと同じタイミングで、右足インエッジで地面を踏みます。地面を踏めば反力が生じますから、そのエネルギーを利用して蹴るように足を伸ばしていくわけですが、このときポイントとなるのは足を伸ばしていく方向。
繰り返しになりますが、真上に伸ばしては前傾が起きてしまいます。正しい方向は、左の股関節方向。斜め左下に踏み込んで、ターゲット方向に押し込んでいくイメージです。このように右足を使うと、足の動きに股関節が引っ張られ、右の骨盤がターゲット方向に押し出されます。それにより、体の回転速度がさらに高まり、左足の地面反力だけを使った場合より、もっと飛ばせるというわけです。
このとき、右足はベタ足をキープし、インパクトを過ぎてからかかとが離れるのが正しい動きです。
2017年の全米オープンを勝ったブルックス・ケプカが、右足の地面反力を使う名人。右足をググッと伸ばしながらインパクトを迎えます。プロの中でも左の反力だけを使う選手も多くいて、必ずしも右足の反力も使わなければいけないということはありませんが、うまく動きをイメージできれば飛距離アップは確実。ぜひ、トライしてみてください。