熱中症予防は“飲み分け”が肝心!
「ひー暑い…熱中症にならないよいうに、水分たくさんとらないと…」。汗だくになりながらとにかく水をガブガブ飲んではいませんか?
「汗をかいた時にとにかく水を飲む。それでは熱中症の予防にはなりません」というのは東京医科大学の太田祥一先生。
「水だけ飲むと血液のナトリウム濃度が下がり、結果的に熱中症になってしまいます。日常の生活やスタート前など汗をかく前にはミネラルを含んだ麦茶やミネラルウォーターで十分ですが、軽く汗をかいてきたらスポーツドリンクでナトリウムが入っているものを選びましょう。ゴルフは1日を通してプレーするスポーツ。状況によっての飲み分けをおすすめします」
また、昭和大学病院で救命救急センター長を務める三宅康史教授はこう話す。
「喉が渇いたときにはすでに、相当な量の水分を失ってしまっているんです。だからこそ、常にこまめに水分を補給していく必要がありますよ」
2人の先生の話を合わせると、まずは、時間と状況によって飲むものを変えること。その飲み物を一気にガブガブ飲まずに少しずつ体に取り入れていくことが大切ということ。これを踏まえて、ラウンドの日の理想的な水分補給をご紹介する。
4種類の水分補給で夏のゴルフを乗り切ろう
【スタート前】汗をかく前には軟水のミネラルウォーターでミネラルを補給
汗をかく前のスタート前でスポーツドリンクを飲むのは糖分の摂り過ぎになりかねない。汗をかく前は軟水のミネラルウォーターがおすすめだ。
【ラウンド前半】汗をかいたらビタミンC入りのスポーツドリンクをこまめに
汗をかき始めたらここでようやくスポーツドリンクが登場。ナトリウムが含まれているものがおすすめ。一気に飲まずに少しずつ飲もう。
【ラウンド後半】暑さがピークの時間帯はスポーツドリンクで塩分と糖分を
日差しが一番強くなってくる時間の後半ハーフ。外にいるだけで汗が噴き出してくるこのときこそスポーツドリンクを飲もう!
【ホールアウト後】たっぷりプレーを楽しんだ後には炭酸水で疲れを癒そう
ホールアウト後のビールがウマイ! でもアルコールは体の水分を奪います。必ず同じ量だけのお水を飲むようにしましょう!
楽しく夏ゴルフをプレーしたいならこまめな水分補給はマスト。4種類の水分補給で夏のゴルフを乗り切ろう!
写真/田中宏幸
(月刊ゴルフダイジェスト2016年9月号より抜粋)