初めてコンペに出たら、ブービー賞がもらえた。ブービー賞というのは日本では最下位から2番目の人がもらえる賞だが、どうして最下位から2番目なのかご存じだろうか?

ピンポイントで狙えないように

コンペなどで、最下位から2番目の人を、「ブービー賞(booby prize)」として表彰するという習慣が、日本では根付いている。この“booby”という言葉は、英語の俗語で「ばか者」という意味で、元々は最下位の人を、なかばジョークで表彰するところから始まっている。

賞品も、本来はもちろん些細なもの。いわば、映画のアカデミー賞に対しての、ラジー賞(その年最低の映画に贈られる賞。当然、ジョーク)のようなものだ。

ところが、このことが日本に伝わると、“弱者にもやさしい”日本人の気質が、やがて悪ノリとなり、ブービー賞の賞品がどんどん豪華になっていった。場合によっては、優勝よりも賞品が豪華ということも珍しくなくなってしまう。

画像: 結構いいものがもらえることも……

結構いいものがもらえることも……

すると今度は、商品目当てでわざと最下位になろうとする輩が続出。そこで、最下位ではなく最下位から2番目を「ブービー賞」とすることが、定番化したのである。

また、今では、最下位の人を(最下位から2位の人を作り出したという意味で)「ブービーメーカー」として表彰することも一般的になった。しかしこれは当然、和製英語であり、「最下位から2番目がブービー」という慣例も含めて、海外では一切理解されないので注意しよう。

画像: 賞品が豪華だからといってブービー賞を狙ってはいけない

賞品が豪華だからといってブービー賞を狙ってはいけない

ちなみに、“booby”には、「女性の胸」という意味の低俗的な使い方もあるので、海外ではむやみに使わないほうがよさそうだ。

※2017年8月9日の記事を再掲

This article is a sponsored article by
''.