自分で軌道をコントロールできる人にはピン型パターが合う
メジャー大会のパッティンググリーンで大忙しのコーチといえば、フィル・ケニオン。ローリー・マキロイ、ジャスティン・ローズ、ヘンリク・ステンソンなどヨーロピアンツアーの有名選手8人を指導する売れっ子コーチです。
そのフィル・ケニオンのインストラクタープログラム「ハロルドスウォッシュ」の資格を保有する吉田は今回の全米プロでもケニオンの指導方法を密着マークしていました。
インストラクタープログラムでケニオンが一番強調していたこと。それは「Consistency」。一貫性です。とくに「フェース」と「軌道」の一貫性はパッティングにおいて重要な要素を占めます。その一貫性を生み出すための動力となるものは2つあります。それは「自分」か「パター」です。
自分の身体や手をコントロールして一貫性を高めるのか、パターの動きによって一貫性を高めるかのどちらかになります。操作性が高く、自分の感覚が伝わりやすいピン型を使用する選手は自分自身でパターをコントロールし、一貫性のある動きを作り出すことのできるタイプです。ジョーダン・スピースのように自分でストロークをコントロールでき、微妙な感覚を活かしたいタイプはピン型が合っているでしょう。
パッティングが得意でないタイプはマレット型が合う!?
そして、慣性モーメントが多くパター自体がエネルギーを持つマレット型を使うタイプはパターの動きを利用して一貫性を高めます。セルヒオ・ガルシアのようにパッティングがあまり得意ではないタイプの選手はパターの助けを借りながらストロークを安定させます。
もちろんパターの顔や使用感などのフィーリングを大事にする感覚派もいますが、PGAツアーの練習場はどこを見てもトラックマンが並び、数字で判断するロジカルな世界。
パッティングコーチもフィーリング派は少なく、ほとんどがロジカル派なので見た目よりもストロークの一貫性が高い「入る」パターを薦めていると思います。自分のストロークに一貫性がないと感じる方は大型マレットを試してみるのもいいかもしれませんね。