腰の高さが変わらない
2013年に初優勝を飾り、翌シーズンも1勝と、順調にプロ生活を歩んでいたかに見えて、2017年はシード権を失っていたサタヤ選手。もともと江連忠プロの門下でスウィングの基礎をしっかりと叩きこまれているので、スウィング面から見ると、今回の優勝も納得の、いいスウィングをしています。
少し古い写真になってしまいますが、2015年に撮影された連続写真をみてください。バックスウィングで体重をしっかりと右の股関節で受け止めてから、ダウンスウィングでは左の股関節へと体重が移っています。右から左へ、体重を左右の股関節に入れ替えるような動きですね。
その際に、腰の高さがほぼまったく変わっていないのがわかるでしょうか。腰が浮くような動きが見られないために、前傾角度がキープされ、それによってミート率の高い安定したスウィングを実現しています。下半身の動きがスウィングを作っている。そう言っても過言ではないスウィングです。
下半身にはグッと力が入って、躍動感が溢れていますが、上半身は逆に力感が感じられません。つまり力みがないということで、このあたりの上半身と下半身の力感の違いはアマチュアゴルファーのみなさんにも大いに参考にしていただきたいところです。
テークバックで股関節への荷重を意識すると、右のかかとにしっかりと体重が乗せられ、伸び上がったり、腰が回り過ぎたりといった動きを抑えてくれます。また、切り返し以降は左の股関節への荷重を意識すると、ターゲット方向へのスウェイや右に体重が残り過ぎるいわゆる明治の大砲も防いでくれます。
ウェーティングから優勝を勝ち取ったシンデレラ、サタヤ選手にあやかって、みなさんも是非下半身の動きを意識したドライバーショット、実践してみてくださいね。