プレジデンツカップ最終日で“天敵”ジャスティン・トーマスを撃破!
初日、2日目とチーム戦で連敗した松山は最終日のシングルスで天敵ジャスティン・トーマスと対戦した。
好調だった今シーズン、メジャーの全米プロをはじめ優勝争いで何度もトーマスの後塵を拝し、相手に“松山キラー”の称号を献上してしまった彼。そのため米チームの主将スティーブ・ストリッカーが松山にトーマスをぶつけるペアリングを繰り出してきた。
最後はもう辟易だったに違いない。観る側も「またトーマス?」と思ったほどだから。しかしシングルスでは気力を振り絞り1イーグル8バーディを奪う猛攻を見せライバルを3&1で撃破した。
体調もゴルフの調子もよくなかったというが「いまできることの、ホントに限界を出した」とトッププロの責任を全うした。
ようやく一矢報いたわけだが、終わりよければすべてよし。これで心置きなくつかの間のオフを満喫してもらいたい。
アメリカのメディアも「マツヤマは今回あまり良いところがなかったが、最後の最後で眠れる獅子が覚醒した」とトーマスとの一戦を取り上げた。
最終日の追い上げも虚しくインターナショナルチームはこれで1勝10敗1分けと大きく負け越すことに。かつてライダーカップが米チームの連勝につぐ連勝で存在意義そのものが危ぶまれたこともあるが、このままではプレジデンツカップの未来が心配。2年後インターナショナルのホーム(豪・ロイヤルメルボルン)では間違いなく松山もメンバーに入っているだろうから、是非とも雪辱を果たしてもらいたい。
それにしても自由の女神とマンハッタンの摩天楼が間近に迫るザ・アメリカ的絶好のロケーション(リバティナショナルGC)を舞台に、前夜祭にはブッシュ、クリントン、オバマの歴代大統領やジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤーなどのレジェンドが訪れ、最終日にはトランプ現アメリカ合衆国大統領が勝利チームにカップを手渡す。なんとも華やかな大会だった。
大統領がインターナショナルチームの労をねぎらい記念写真に収まったときの松山の顔ときたら、トーマスに勝ったときの比ではなくゆるんでいた。やはり松山も大統領に会うとうれしそうな顔をするものなのだなぁ、と思ったのは私だけだろうか。
とにもかくにも松山選手、長いシーズンお疲れさまでした!
写真/姉崎正