菊地が打っているのは?
富士通レディースの練習日。ドライビングレンジで見たことのないクラブを打っている選手がいた。菊地絵理香だ。菊地絵理香と言えば、女子プロゴルファー界の「タイト女子」代表。長年VG3ドライバーを愛用しているが、そんな菊地が練習場で、ソールに「VG3」と記された、しかし見慣れぬドライバーを試打していた。
過去VG3ドライバーは、オフシーズンの間にプロが試打し、春先の開幕戦で一般発売と同時にプロも使用開始というパターンが多かった。今の時期にプロが試打しているということ自体が“異例”とも言える。これは本当にVG3のニューモデル? いくら推測しても仕方がないので、本人を直撃してみた。
菊地の第一印象は?
記者:菊地プロ、今試打しているのはズバリ新しいVG3ですか?
菊地:はい、そうです。
意外とあっさり教えてくれた。これはどんどん聞くしかない。
記者:菊地プロと言えばずっとVG3を愛用している印象ですが、この新しいVG3の印象はいかがでしょうか?
菊地:前のものに比べて球離れが良く、操作しやすい印象です。今のもの(2016年モデルのVG3)もミスがミスにならないクラブなのですが、それ以上に芯を外しても球がぶれないです。楽に飛んでいるイメージですね。
記者:なるほど。構えた時の印象はいかがでしょうか?
菊地:個人的には構えたときの「顔」が重要なのですが、シンプルで構えやすい顔をしています。つかまりすぎそうな顔は得意ではなく、自然につかまりそうなストレートなイメージが好きです。いい顔してますね。
記者:打感はどうでしょうか?
菊地:少し柔らかいイメージで、いいと思います。今使用しているドライバーに比べてボールがつぶれている感じがあります。飛距離は伸びて、安定感がありますね。弾道の高さはいい意味で抑えられています。高すぎず低すぎず、ちょうどいい適正な高さだと思います。
記者:すぐにでも替えられる?
菊地:打った時のイメージはいいので、すぐにでも替えられそうですね。前作も試打してすぐに替えましたし、私新しいもの好きなので(笑)
“溝”がなくなった!
見た目には一体どうなのだろうか? 2016年発売のVG3と並べてみた。一見して、ソールのフェース側に配された“溝”がなくなり、形状的にはスッキリとした印象。とはいえ、ヘッドが少し大きく見えて安心感が増しているようにも思える。
内部構造や詳細なスペックなど、人気クラブだけに気になるところ。タイトリストのクラブ担当に話を聞こうと思ったが、「まだ話せる段階ではありません……」と口をつぐむ。どうやら発表自体が11月のよう。これはスクープだ。
菊地絵理香も“一目惚れ”状態だったこのドライバー、発表されれば話題となることは必至。詳しいことがわかり次第お伝えするので、乞うご期待!
写真/田中宏幸