コースでキーとなるのは「18番」
2013年に49歳でサラリーマンからプロ転向した異色の経歴を持つ田村尚之プロは、2016年に同大会の最終日に首位と6打差の7位タイでスタートし「68」をマーク、初優勝を挙げた。2014年から3位、3位、優勝と相性はいいものの、10年目を迎える2017年度は昨年度から152ヤード延長し、今季シニアツアー最長となる7174ヤードとなる。
「2016年の初勝利は、一生忘れることのできない思い出深いものでした。僕の中でカギとなるのは『18番ホール』。2014年、2015年と池に入れてしまっていて、うまくできていない。2017年は、18番をきっちりバーディで上がりたいですね」(田村)
田村は、開幕前の現時点で賞金ランキング22位。2016年10月に肋軟骨を骨折し、今季は春から夏にかけて飛距離が落ち、夏の重いグリーンにも苦しめられていたが、10月にようやく調子が戻ってきたという。
「夏の重いグリーンでカップに蹴られたりなめられたりして、流れに乗れなかった。速いグリーンが好きなので、ここできっかけを作って上位に入りたい。最終日最終ホールまで集中力を高めていくことで、残りの3試合につなげていきたいですね」と語った。
また、長くアマチュアで活躍しプロ転向した田村は、2017年の日本オープンでアマチュアとしてトップと1打差の2位でフィニッシュした金谷拓実や、2015年にアマチュアで日本女子オープンを制してプロ転向した畑岡奈紗について「ゴルファーとして成功するには必ずどこかで壁に当たる。それを乗り越えるには、ゴルフ以外のこともやってほしい。野球でも勉強でも色々なことに興味を持ってほしい。周りに流されずに、自分のスタイルを持ち続けてほしい」とエールを送った。
記者会見には、現在賞金ランキング2位の米山剛も出席し「自分の中でも調子がいいです。賞金ランク1位のP・マークセンとは差があるものの残り3試合につなげるためにも優勝を目指したい」と賞金王に向けて意気込みを語った。
11月2日から開幕する同大会には、日本プロゴルフ協会の会長を務める倉本昌弘、中嶋常幸といった永久シード選手が出場。また、賞金ランク1位のP・マークセン、2位の米山らによる賞金王をかけた戦いに注目だ。
また期間中は、中嶋常幸、井戸木鴻樹、米山剛によるトークショーやデモンストレーションなどが行われるほか、パターコンテストや出場プロらとの写真撮影会、レッスン会なども行われる予定。観戦だけでない、楽しみが盛りだくさんの大会となりそうだ。