こんにちは、ケンジロウです。東京の新橋よりお届けしております。男子も女子もアメリカのツアーもお休み中。プロたちは束の間の休息を楽しんでいることでしょう。
さて今回はシャフトの話をひとつ。プロやツアーの関係者などから話を聞いて、最近のシャフトの傾向を分析してみました。今年の傾向はこのようになります。
・粘り系が流行った
・軽めの重量帯が増えている
なぜこのような傾向なのか、見ていきましょう。まずは終盤戦のシャフトの使用率をメーカー別で見てみると、
1位 グラファイトデザイン 40%弱
2位 フジクラ 約25%
3位 三菱ケミカル 約20%
4位 ホンマ 6、7%
5位 USTマミヤ 3%
6位 その他
というような感じになっています。
王者グラファイトがやはり強いですよね。日本のツートップである、松山英樹(ツアーAD DI)と石川遼(ツアーAD IZ)もグラファイトですし、考えてみれば、賞金王争いをした宮里優作も小平智もツアーADでしたΣ(゚Д゚)
さてそのグラファイトデザインが今シーズン新しく出したシャフトはもうご存知かと思いますが、マットブラックの「IZ」。ガチガチの「DI」より若干走る(先端側のしなり戻りが早い)タイプですが、それでもしっかり目のいわゆる“叩けるシャフト”です。今季は伊澤利光、片岡大育、近藤共弘、塚田好宜、小池一平と多くの選手がIZにスイッチしました。
またフジクラが今年出したシャフト「スピーダー エボリューションIV」もしっかり目の叩けるシャフト。手嶋多一、稲森佑貴、出水田大二郎、香妻陣一郎、塚田陽亮、竹谷佳孝などなどこちらも多くの選手が使用中。ダンロップフェニックスの試合では「エボIV」の757がモデル別で1位を獲っていました。
また夏場に出たフジクラの「TR」というブラックカラーのシャフトも“叩けるシャフト”。こちらは一時ハードヒッターのチャン・キムが使ったり、飛ばし屋の中里光之介が愛用するなどハード系なシャフトの印象がありますね。
一方で、三菱ケミカルが出した「ディアマナRF」とマミヤの「アッタスCOOOL」はいわゆる“走り系”のタイプ。こちらは今シーズン、プロの間でなかなか使用率が伸びませんでしたねぇ_(._.)_
どうも今年はプロの間ではしっかりと叩ける「粘り系シャフト」が流行った感じがありますね。
その理由をツアーの関係者に聞いてみると……。
「G400(ピン)とかエピック(キャロウェイ)、RS(プロギア)など低スピンヘッドが主流という中でやはりシャフトで球を上げるという流れになりそうですが、意外とそうならなかったですね。グラファイトの『IZ』もフジクラの「エボIV」といった、いわゆる“叩ける系”のシャフトも今までのように“絶対に左にはいかないぞ”というガチガチなハードなものというよりは、“ボールが上がりやすい”とか“少し走ってくれる”とか若干の味付けが加わった叩き系でしたからね。そこが今の低スピンヘッドとうまくはまって、使用者が増えていったのではないかと思います」
なるほど~、納得できますね~(-_-)/~~
またもうひとつその傾向を強めたのが「軽さ」なのだとか。ツアーでもなんと60グラム台のシャフトが増えているんです。60グラム台といえば我々が使うシャフトと同じクラス。
男子プロのシャフトの使用率で言うと、「7X」→「6X」→「7S」という順番で、7Xからスペックを下げるのに、7Sではなくて6Xにし、重量を軽くする傾向にあるんです。
昔は60グラム台はツアーでは使用率が2割ぐらいだったんですが、今は70グラムと60グラムで半々ぐらいの割合だそうです。
前出のツアー関係者によれば……、
「今の選手はヘッドが大きいことによる弊害をなんとか解消したくて、クラブを軽くして振りやすくしています。(池田)勇太がC5バランスのドライバーを使うのもやはり“振りやすくして叩きたいから”でしょう。軽くすれば振りやすくなってスピードが上がる。クラブを短くして振りやすくするという流れもありますが、いずれにしても今は振りやすさを求めている。“軽めにしてひっぱたく”感じですよね。アマチュアの方も5Xや5Sというスペックは凄くアリかと思いますよ」
むむむー、僕も6S使っているけど、50グラム台にするのもひとつの手かなぁ。なんでもIZは5Sが売れているみたいだし、スピーダーのエボIVも661より569が売れてるんだって。